[事例ニュース]
北國FHD、マルチクラウドでフルクラウド金融サービス基盤を構築へ
2023年1月16日(月)IT Leaders編集部
北國フィナンシャルホールディングス(北國FHD、本店:石川県金沢市)は2023年1月13日、より良い金融サービスの提供や銀行経営の効率化を目的に、次世代地域デジタルプラットフォーム構築プロジェクトの検討を開始したと発表した。マルチクラウドによるフルクラウドの金融サービス基盤を構築する。プロジェクトはベンダー3社(BIPROGY、キンドリルジャパン、インフキュリオン)と共同で進める。
北國(ほっこく)フィナンシャルホールディングス(北國FHD、本店:石川県金沢市)は、2021年10月1日に北國銀行の単独株式移転によって設立された、同行グループの金融持株会社である。
同社は、より良い金融サービスの提供や銀行経営の効率化を目的に、次世代地域デジタルプラットフォーム構築プロジェクトの検討を開始した。マルチクラウドによるフルクラウドの金融サービス基盤を構築する。プロジェクトはベンダー3社(BIPROGY、キンドリルジャパン、インフキュリオン)と共同で進める(図1)。
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北國FHDは、クラウドをはじめとするIT活用を推進し、営業の生産性向上や新たなビジネス領域への拡大に取り組んできた。2021年5月には、パブリッククラウドでのフルバンキングシステムを稼働させている(関連記事:北國銀行、勘定系システムがパブリッククラウドで稼働開始、BankVisionをAzureに移行)。今回のプロジェクトでは、フルクラウドの金融サービスを備えた次世代地域デジタルプラットフォームをマルチクラウドで構築する。
コアバンキングシステムに加えて、インターネットバンキング、カードシステム、各種サブシステムの機能を有した統合基盤「IB Platform」などをフルクラウドで利用することでコスト削減を図る。また、APIやBaaS(Banking as a Service)基盤を活用することで、外部サービスとの連携を容易にする。これにより、小売業やサービス業などの顧客が、自社のサービスに代金決済や融資機能などの金融サービスを低コストで組み込めるようにする。
北國FHDは今後、新たな決済手段の提供や、これらを支える次世代バンキングシステムの開発を検討していく。また、各種の地域特性に合わせた展開も目指す。