ACESは2023年3月23日、オンライン商談/会議解析ツール「ACES Meet」において、「対話分析」の項目を6個増やしたと発表した。新たに、「声量」「声の高さ」「話速」「ラリー数」「発話割合」「発話あたりの平均時間」を追加した。いずれも、オンライン商談における「信頼関係の構築」や「営業担当者の印象向上」などに役立つ機能として追加した。
ACESの「ACES Meet」は、オンライン商談やWeb会議の内容をAIで解析するツールである。商談/会議の準備、記録、書き起こし、内容の分析といった一連の流れをAIが自動で行う。Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsを使ったWeb会議に対応している(関連記事:商談/会議解析ツール「ACES Meet」、ChatGPTで商談内容を自動要約する「AIまとめ」機能)。
今回、「対話分析」の項目を拡充した(表1)。これまで分析できていた項目(正面を向いている割合や、発言時、ヒアリング時の笑顔割合)に加えて、新たに「声量」「声の高さ」「話速」「ラリー数」「発話割合」「発話あたりの平均時間」を追加した。いずれも、オンライン商談における「信頼関係の構築」や「営業担当者の印象向上」などに役立つ機能として追加した。これまでにACESで分析した商談の傾向をもとに、各項目の推奨値を設定している。
対話分析項目 | 分析項目の概要 |
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笑顔割合 | 会話中に笑顔と判定された時間の割合を、トーク中(発話している間)とヒアリング中(発言を聞いている間)に分けて表示する |
正面を向いている割合 | カメラを基点として顔の向きや視線の動きを評価し、カメラ目線を外れて左右や上下に顔や視線が向く時間の割合を、9分割画面で表示する |
話速の抑揚 | 会議中に話す速さがどの程度変化しているかをAIで解析する。単調に話すのではなく状況に応じて話速を変えることで相手の注意をひき、重要な内容が伝わりやすい話し方ができる |
声量の抑揚 | 会議中に声の大きさがどの程度変化しているかをAIで解析する。重要な点で声を大きくするなど、声量に変化をつけることで、重要な内容が伝わりやすい話し方ができる |
声の高さの抑揚 | 会議中に声の高さがどの程度変化しているかをAIで解析する。重要な内容を伝える際や注意をひく際に声を高くするなど、声の高さに変化をつけることで、重要な内容が伝わりやすい話し方ができる |
時間別の話者の交代数(ラリー数) | 会議のすべての参加者における、話者の交代数を示す。話者の交代数が少ない場合には、顧客への質問が少ない可能性や1回あたりの発話時間が長く冗長になっている可能性がある |
発話割合(社内ユーザーのトーク割合/個別ユーザーのトーク割合) | 社内ユーザーのトーク割合として、会議に参加しているACES Meetのアカウントを持つユーザーが話している割合の合計値を示す。また、個別ユーザーのトーク割合として、会議全体におけるユーザーのトーク割合を示す |
発話あたりの平均時間 | 発話1回あたりの発言の長さの平均値。「説明」以外のトピックで1回の発言時間が長いと、質問や説明が冗長になっている可能性がある |
ACES Meetの価格(税込み)は、基本料金が月額3万円。利用料金は、会議動画の取り込み/解析機能を利用できる通常ユーザーライセンスが、1ユーザーあたり月額7000円。会議動画の取り込みができず、会議の検索・閲覧や取り込み済み会議の各種編集などに機能を限定した閲覧者用のライセンスが、1ユーザーあたり月額3000円。