NECは2023年4月6日、米dotDataのAIデータ分析ソフトウェア「dotData Enterprise」のSaaS版「dotData Cloud」を機能強化し、新たに3つのプランで展開すると発表した。例えば、Privateプランでは、ユーザーが用意したAWS環境やMicrosoft Azure環境にソフトウェアを導入し、これをSaaS版と同様の使い勝手で使えるようにした。2018年7月からNECが国内で同社製品を販売している。
NECが販売する「dotData Enterprise」はNEC子会社の米dotDataが開発する、予測モデル生成の自動化などが行えるAI分析ソフトウェア/プラットフォームである。これまでであればデータサイエンティストが実施していた、データの準備、仮説の立案、機械学習、分析結果の説明、などを自動化する。
dotData Enterpriseには、SaaS版の「dotData Cloud」がある。AWS(Amazon Web Services)の東京リージョンで提供している。クラウドサービスであるため、迅速かつ小規模から利用を始められる。クラウド版では、データの分析を支援するサポートサービスもセットで提供する(関連記事:NEC、データ分析をAIで自動化するdotDataのクラウド版「dotData Cloud」を販売)。
今回、SaaS版のdotData Cloudを機能強化し、3つのプラン構成とした。
(1)「dotData Cloud Starter」は、基本プランである。AIモデルをノーコードで作成可能な環境を、マネージド型のクラウドサービスとして提供する。クラウドサービスなので、インストールや保守・運用をともなわず、迅速に利用を始められる。
(2)「同Standard」は、プライベート接続を中心としたセキュリティオプションを提供する。また、監査ログ、メンテナンスアップグレードのスケジュール設定など、運用面での対応を強化している。計算リソースの拡張オプションも提供する。
(3)「同Private」は、ユーザーが用意したAWS環境やMicrosoft Azure環境にソフトウェアを導入し、これをSaaS版と同様のサービスとして提供する。インストールや運用をフルマネージドで提供し、全ての管理、保守を担う。ベンダーのクラウド環境にデータを保存できないユーザーでも利用できるようになる。今回のリリースではAWSに対応しており、Microsoft Azureへの対応も近日中に行う予定。