JFEスチール(本社:東京都千代田区)が人事管理システム基盤を刷新した。Works Human Intelligenceの統合人事システム「COMPANY」を採用し、人事管理プロセスの標準化に取り組む。2024年度内の稼働開始を予定している。WHIが2023年9月5日に発表した。
2003年に川崎製鉄と日本鋼管の統合により設立されたJFEスチール。鉄鉱石を原料に最終製品の生産までを一貫して行う鉄鋼メーカーで、国内4つの生産拠点と6つの研究所を有し、職種や勤務地が異なる約1万6000人の従業員を抱えている。
同社は、人材の確保や従業員が能力を発揮できる環境の整備に取り組む中で、特にダイバーシティとインクルージョンの推進、人材育成、従業員のエンゲージメントの向上に注力している。
そうした中、人事システムは、経営統合以来の約20年間、自社で開発・運用してきたが、業務の効率化や中長期的な利用という観点から、法制度や人事制度の変更など社内外の環境変化に柔軟に対応できる人事システムが求められていた。
検討の結果、従来のシステムを置き換える形でWorks Human Intelligenceの統合人事システム「COMPANY」を採用し、「COMPANY 人事・給与」「同 就労・プロジェクト管理」、「同 Web Service」「同 Talent Management」の各アプリケーションを導入した。これらパッケージの標準機能をベースに、人事業務プロセスの標準化・改善を図る。
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従業員の給与・勤怠といった労務領域のデータ、スキル・能力・タレントマネジメントに関するデータなどはこれまで、紙文書や部門ごとのシステムに散在していた。それらをCOMPANYで一元管理し、従業員の多様な情報やリアルタイムに活用できるようにした。
旧人事システムでは、法制度や人事制度改正のたびに自社での更改が必要だったが、今後は追加コスト不要で法制度などの変化に迅速に対応できるようになる。
「これまで、人材データや各ポストに必要なスキルなどを十分に可視化できておらず、職位長が最適な配置や育成を検討する際に、情報集約を行う手間がかかっていた。今後は、必要な情報を適切に開示することで、人材マネジメント力を強化し、従業員の最適な配置と育成を図っていく」(JFEスチール)