キリンビバレッジ(本社:東京都中野区)は2024年3月12日、ソフトバンクの自動販売機オペレーション効率化サービス「Vendy(ベンディ)」を同年10月から導入すると発表した。2025年9月までに、キリングループが管理する全国約8万台の自動販売機に導入する。
キリンビバレッジは現在、飲料商品の自動販売機(ベンディングマシン)のオペレーションを手動で行っている。設置先ごとの商品ラインアップや補充数、巡回ルートといった計画を、各担当者がニーズや気温変化などを考慮し、経験に基づいて立てている。実態として、担当者の経験によって判断にばらつきが生じており、設置先と商品ラインアップのミスマッチ、品切れや廃棄ロスなどの問題が発生しているという。
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そこで、ソフトバンクのAIを活用した自動販売機オペレーション効率化サービス「Vendy(ベンディ)」の導入を決定。2024年10月から順次導入し、2025年9月までにキリングループが管理する全国約8万台の自動販売機に導入する(図1・図2)。
Vendyに、自動販売機の販売データや巡回コストなどの各種データを学習させることで、適切な商品ラインアップ、訪問タイミング、巡回ルート、補充本数などの一連の計画を自動で生成してくれる。作成した計画は、PC画面やスマートフォンアプリで確認できる。
導入前の実地検証では、実際の設置場所での有効性や各種オペレーションに適用可能な汎用性を確認した。検証結果を踏まえて、キリンビバレッジは、自動販売機オペレーションに関わる業務時間の約1割の短縮と、約5%の売上増を見込んでいる。
「売れ行きの良い商品アイテムの提案だけでなく、商品ブランド育成の観点も考慮したうえで商品ラインアップを提案することで、ニーズの充足と商品ブランドの育成を両立させることができる」(同社)