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第一三共がAI創薬で成果、標的タンパク質の反応を抑制する候補化合物を2カ月で検出

2024年3月19日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

第一三共(本社:東京都中央区)は2019年から、AIを活用した創薬プロジェクトにエクサウィザーズと共同で取り組んでいる。2023年には、病気の原因となる標的タンパク質の反応(活性)を抑えるヒット化合物(候補となる化合物)を検出するプロジェクトを開始。今回、標的タンパク質の中でも難易度の高いターゲットに関して、良質なヒット化合物の検出に成功している。エクサウィザーズが2024年3月18日に発表した。

 第一三共は2019年から、エクサウィザーズと共同でAIを活用した創薬プロジェクトに取り組んでいる。両社は2023年から病気の原因となる標的タンパク質の反応(活性)を抑えるヒット化合物(候補となる化合物)を検出するプロジェクトを開始。今回、標的タンパク質の中でも難易度の高いターゲットに関して、良質なヒット化合物の検出に成功した。

 プロジェクトでは、約60億種の化合物群から潜在的なヒット化合物を効率的に検出する方法として、多数の化合物から良好な活性を示しうる化合物をコンピュータなどを用いて絞り込む超大規模バーチャルスクリーニング(Ultra-large Virtual Screening)を実施した。従来は数万から数百万の化合物を実験的に評価するハイスループットスクリーニングが主流だったという。

 エクサウィザーズは、AI技術と構造ベース創薬(SBDD:Structure-Based Drug Design)を組み合わせた新たな創薬アプローチの構築を担った。バーチャルスクリーニングの開始から約2カ月で、これまで良質なヒット化合物の取得が難しかった標的タンパク質に対して、約400の有望な化合物を絞り込むことに成功。これらの化合物の中から、特定のタンパク質の反応を50%抑制可能な化合物を見いだしたという。第一三共はこれらの化合物についての研究を継続している。

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