[市場動向]

SCSK、ネットワンシステムズを公開買付けで完全子会社化、買付総額は約3574億円、合併も検討

2024年11月8日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

SCSKは2024年11月6日、ネットワークなどITインフラ領域のSIベンダーであるネットワンシステムズをTOB(公開買付け)により完全子会社化すると発表した。買付代金の総額は約3574億円で、全株式取得後にネットワンシステムズは上場廃止となる。ITインフラサービスとアプリケーションサービスを組み合わせ、ソフトウェア開発事業における構造の転換を目指す。

 SCSKは、ネットワークなどITインフラ領域のSIベンダーであるネットワンシステムズを、TOB(公開買付け)によって完全子会社化する。買付代金の総額は約3574億円で、全株式取得後にネットワンシステムズは上場廃止となる。ITインフラサービスとアプリケーションサービスを組み合わせ、ソフトウェア開発事業における構造の転換を目指す。

 買付価格は1株あたり4500円で、公開買付け公表日の前営業日である2024年11月5日の終値3574円に対して25.91%のプレミアムを付けた。買付期間は同年11月7日から12月18日まで(30営業日)。買付予定数は7944万893株。取得できなかった株式はスクイーズアウト手続きで強制的に取得する。

 ネットワンシステムズの完全子会社化の完了後は、2026年4月を期日とする両社の合併についても検討を開始する。SCSKは売上高1兆円を目標としており、両社の2024年3月期の売上高はSCSKが4803億円、ネットワンシステムズが2051億円、合わせて6854億円である。

 今回の買収の目的は、ITインフラサービスとアプリケーションサービスの組み合わせによるソフトウェア開発事業における構造の転換、ITサービス業界での競争優位性の確保、などである。経営統合後の企業グループが中長期的に目指す事業構想としてSCSKは、具体的に以下の3つの注力事業を挙げている。

  1. ソフトウェアシステムの開発基盤・自動生成機能を付加した「デジタルインフラPaaS事業」
  2. 業務にかかる専門知見と先端デジタル技術を活用する「オファリングサービス事業」
  3. 「データインテグレーション・利活用プラットフォームサービス事業」
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SCSK / ネットワンシステムズ / M&A / 組織再編 / SIer / NIer

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