[調査・レポート]

2024年12月17日(火)IT Leaders編集部

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　IDC Japanによると、2023年の国内ビジネスコンサルティング市場は、支出額ベースで前年比12.6％増の7240億円になった。大企業による既存のビジネスプロセスやオペレーションのモダナイゼーション、新規ビジネスやイノベーションに向けたビジネスコンサルティングの活用が両輪となって拡大しているという（図1）。

図1：国内ビジネスコンサルティングサービス市場における支出額の予測：2023年～2028年（出典：IDC Japan）

　2023年はサービスセグメント別、産業分野別とも全領域・全分野で2ケタ成長を遂げた。IDCは、企業の全社的なデジタルビジネス化に向けた変革領域が拡大し、中期戦略への組み込みが進み、財務/経理、顧客接点、サプライチェーン、カスタマーサービス、人事といった全業務領域で変革支援の需要が拡大していると指摘する。

　2024年以降も、引き続き国内企業のデジタルビジネス化に向けた需要から高成長が継続するという。「既存ビジネスのモダナイゼーションに向けた業務変革支援、AIユースケースの発展とAI活用支援が成長を牽引するほか、サービス単価の上昇も支出額の成長に影響する」（同社）2023年～2028年の年間平均成長率（CAGR）は10.1％で推移し、2028年は1兆1714億円に達する見込みである。

　ただしIDCは、市場成長の慢性的な抑制要因となっているデリバリー人材の不足は解消されていないと指摘。「コンサルティングプロジェクトの大型化と実装支援との融合が進む中、後続フェーズでの問題発生が市場成長の阻害要因となるケースも増える傾向にあるという。「AIユースケースの発展は最適な実装に向けたビジネスコンサルティングの需要を活性化させる」（同社Software & Services シニアリサーチマネージャーの植村卓弥氏）。

　今回の発表は、IDC発行のレポート「国内ビジネスコンサルティング市場予測、 2024年～2028年」で詳細を報告している。レポートでは、同市場の概況や動向を分析し、サービスセグメント（戦略、財務/経理、業務改善、組織/変革、GRCその他）および産業分野別、デジタル関連/デジタル関連以外別の予測を掲載している。