[事例ニュース]
電子部品メーカーのヨコオ、ServiceNowの利用定着にデジタルアダプション「WalkMe」を導入
2025年9月10日(水)IT Leaders編集部、日川 佳三
電子部品メーカーのヨコオ(本社:東京都千代田区)は、グローバル規模でServiceNowの定着を促進するため、デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)「WalkMe」を導入した。これまで必要だった数百万円規模のトレーニングが不要になり、手順書の改訂や問い合わせ対応などの負担も減ったという。WalkMeが2025年8月21日に発表した。
ヨコオは、アンテナ、コネクタ、医療用精密部品などを製造・販売する電子部品メーカーである。1922(大正11)年創業の長い歴史を持ち、自動車、半導体、情報通信、医療といった幅広い分野で電子部品製品を提供している。近年は、車載通信機器、半導体回路検査用コネクタ、医療用微細精密部品などを主力に、グローバルに生産・営業拠点を展開しており、海外の売上比率は80%を超える。
同社は業務プロセス基盤として「ServiceNow」を運用している。その活用をグローバル規模で定着させるため、SAPグループのWalkMeが提供するデジタルアダプションプラットフォーム(DAP)「WalkMe」を導入した(関連記事:「デジタルアダプションは単なる操作ガイドにあらず」─“DAP=業務改善基盤”を標榜するWalkMe/独SAP、デジタルアダプション製品ベンダーのイスラエルWalkMeを15億ドルで買収)。

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WalkMeは、アプリケーション/SaaSの画面にオーバーレイする形で、操作ガイドや業務や職種のコンテキストに基づいた情報などをエンドユーザーに提供する。直感的なUI/UXから、操作に慣れていないユーザー、あるいは導入直後のアプリケーションであってもスムーズに業務に取り組めることをうたう。また、エンドユーザーごとの利用状況・傾向を分析・可視化し、そこからアプリケーション運用の改善をサポートする管理機能が備わっている(画面1)。
業務の理解度に応じて段階的なガイダンスを設計したことで、従来型の一括トレーニングや手順書整備に頼らなくてもユーザーが自律的に活用を始められる環境を整えた。「単にアプリケーション利用開始時の定着を効率化しただけでなく、継続的な業務理解の促進を図った」(ヨコオ)。
DAPの導入と活用により、これまで必要だった数百万円規模のユーザートレーニングが不要になり、手順書の改訂や問い合わせ対応などの負担も減ったという。ヨコオは今後、ServiceNowのグローバル展開計画に沿って、WalkMeの活用範囲を拡大していく。