[事例ニュース]

2025年9月19日(金)日川 佳三、河原 潤（IT Leaders編集部）

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　NECは近年、グループのコミュニケーション環境を段階的に改善している。数年前にZVC JAPANのWeb会議システム「Zoom Meetings」を導入し、場所を問わないコミュニケーションを可能にした。今回、同じZoomブランドのクラウドPBX/IP電話「Zoom Phone」（画面1）を導入、オンプレミス運用の固定電話/PBXを置き換えた。

画面1：クラウドPBX/IP電話「Zoom Phone」の画面例（出典：ZVC JAPAN）
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　「出社しないと会社の固定電話を使えないことが業務に支障をきたしていた。また、既存のPBXが保守期限を迎えつつあったのに加え、社内でコミュニケーションデータを蓄積して分析するニーズが高まっていた」（NEC）

　クラウドPBXの選定にあたって、Zoom Phoneの音質、操作性、費用などを評価した。特に費用については、オンプレミスPBXと比べて、初期費用と運用コストの両方を削減できるうえ、通話データの保管や分析に追加費用がかからない点が決め手になったという。

　2025年春、NECグループ全社の国内従業員約11万人を対象にしたPBX環境を、約10カ月かけてクラウドPBX/IP電話に移行。従来は固定電話でしか受けられない電話にもスマートフォンで応対可能になった。管理部門では、通話の利用状況をリアルタイムに把握できるようになった。

　電話関連コストは、設備コストと通話料を含めて従来比で7割削減した。オンプレミスPBXの撤廃と通信回線の削減によって、社内設備をスリム化している。