[市場動向]

食品メーカー6社を中心に「生産設備データ標準化コンソーシアム」設立、生産設備データ規格を策定へ

2025年10月1日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

食品メーカー6社(味の素、味の素食品、カルビー、サントリーホールディングス、ハウス食品、明治)と食品関連機械の業界団体、一般社団法人日本包装機械工業会は2025年9月30日、「生産設備データ標準化コンソーシアム」を2025年7月に設立したと発表した。食品製造業の生産設備データを収集・活用して生産性や品質を高めることを目的に、生産設備データの標準規格を策定することを目指す。

 食品メーカー6社(味の素、味の素食品、カルビー、サントリーホールディングス、ハウス食品、明治)と食品関連機械の業界団体、一般社団法人日本包装機械工業会は、「生産設備データ標準化コンソーシアム」を2025年7月に設立した(写真1)。

写真1:生産設備データ標準化コンソーシアムの会合(出典:生産設備データ標準化コンソーシアム)
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 同コンソーシアムは、食品製造業の生産設備データを収集・活用して生産性や品質を高めることを目的に、生産設備データの標準規格を策定する。共通性が高い包装工程をターゲットに、国際的に広く使われている規格をベースに、主にデータ仕様と通信方式の標準化を検討する。

 設立の背景を次のように説明している。「食品製造業は他の産業と比べると労働集約型であり、生産性や品質を高めるためには生産設備データの活用が不可欠である。しかし現状では設備ごとに通信仕様やデータ形式が異なり、データの収集・統合・分析が難しい」(図1)。

図1:食品製造業におけるデータ連携の不備(出典:生産設備データ標準化コンソーシアム)
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 生産設備データを標準化することで、専門知識がなくてもデータの活用が容易になり、中小企業でも低コストで生産性や品質を高められるとしている。予防保全、品質管理、稼働率の向上など、製造プロセスの高度化やスマートファクトリー化につなげる(図2)。

図2:生産設備データ標準化によるメリット(出典:生産設備データ標準化コンソーシアム)
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 同コンソーシアムの主な活動を4つ挙げている。

  • 生産設備データの標準化(通信規格、データ仕様)、食品製造業と食品関連機械製造業間の合意形成
  • 標準規格による生産設備データ利活用の検証(含むモデル実証)、ガイドブック作成
  • 上記ガイドブックの活用および標準化の普及の促進
  • 農林水産省をはじめとした関係官庁との情報連携・提言
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生産管理 / 製造 / 食品 / 業界団体 / 味の素 / カルビー / ハウス食品 / 明治 / サントリーホールディングス

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