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[インタビュー]

Denodoが訴える、AI本格活用期にデータ仮想化がもたらす価値

米Denodo CEO兼創業者 アンヘル・ヴィーニャ氏

2025年10月3日(金)愛甲 峻(IT Leaders編集部)

複雑なワークフローの自律的な実行を担うAIエージェント/エージェンティックAIの登場により、生成AIの活用は業務効率化を超え、その先のビジネス変革へと近づきつつある。一方で、新たな課題として浮上しているのが、必要なデータへのリアルタイムなアクセスやビジネスコンテキストの理解など、AIが求める要件を満たすデータ活用環境の整備だ。IT環境のハイブリッド化が進む中、AIの可能性を真に引き出すためのデータ基盤はどうあるべきか。データ仮想化の専業ベンダーである米Denodoの創業者兼CEOのアンヘル・ヴィーニャ氏らに話を聞いた。

 Denodo(デノード)はデータ仮想化技術に強みを持つ専業ベンダー。同社のルーツはスペインのア・コルーニャ大学の研究プロジェクトで、1999年に同大学の教授だったアンヘル・ヴィーニャ(Angel Viña)氏(写真1)が、学生や研究員と共に創業。同氏がCEO(最高経営責任者)となって事業を牽引した。2006年に米シリコンバレーに本社を移し、現在は米州や欧州・中東、日本を含むアジア太平洋地域にオフィスを構える。

写真1:Denodo 創業者兼CEOのアンヘル・ヴィーニャ氏

 周知のように、生成AIをはじめAI技術の進展が凄まじい。最近は各種システムと連携して業務フローの自律実行を担うAIエージェントの実装が進み、エージェント群を束ねて複雑なワークフローを計画・遂行するエージェンティックAIも現実のものとなりつつある。

 しかし、実際は多くの組織でAI導入が期待した成果に結びついていないとヴィーニャ氏は指摘する。米ボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group:BCG)の調査では、66%の経営層が自社のAIまたは生成AIの進捗に懐疑的か、明確な不満を示しており、「こうした傾向は日本だけでなく、あらゆる地域に共通している」という。

 「AI導入の最終的な目標は、システム上でアクションを起こし、業務を自動化してビジネス課題を解決することだ。AIが真価を発揮するには、データエコシステムとの緊密な連携と、データの背後にあるコンテキストの深い理解が求められる」(ヴィーニャ氏)

●Next:AIがデータ基盤に求める要件とは

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