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[市場動向]

データとAIをめぐる「エコシステムの中心」を担う─Qlikが訴求する、エンドツーエンドのデータ基盤の価値

データ全体を監視し、リスクや洞察を知らせる「Discovery Agent」を実装

2025年12月29日(月)愛甲 峻(IT Leaders編集部)

セルフサービスBIで知られる米クリック(Qlik)は現在、多様なデータソースにアクセス可能なプラットフォームを中核に据え、データ抽出からAI活用まで「エンドツーエンド」のデータ活用支援を打ち出している。米国本社 最高戦略責任者のジェームズ・フィッシャー氏は、日本法人のクリックテック・ジャパンが2025年10月28日に開いた説明会に登壇し、企業がAIエージェント活用で直面する課題の解消に向けたアプローチや、関連する製品アップデートを紹介した。

 「もはやAI戦略だけでは不十分だ」──米クリック(Qlik)最高戦略責任者のジェームズ・フィッシャー(James Fisher)氏(写真1)は説明会の冒頭でそう切り出した。いまやAI活用の焦点は、投資に見合った打ち手の実行やその成果に移りつつある。

写真1:米クリック 最高戦略責任者のジェームズ・フィッシャー氏

 一方で、多くの企業が、AI活用に適したデータの準備という課題に直面している。同社が米IDCと共同で実施した調査によれば、調査対象企業の80%がエージェンティックAIのワークフローに投資しているものの、データ準備に確信を抱いている割合は12%にとどまるという。

 こうした課題への対処としてクリックが訴求するのが、データ活用をエンドツーエンドでカバーするプラットフォームだ。従来の注力領域であるデータ分析やAI活用に加えて、データ統合や品質向上などの機能を網羅する。個々の機能は単体でも活用できるほか、さまざまなクラウドサービスや環境とも連携する(図1)。

図1:データ活用を一気通貫でカバーするプラットフォーム(出典:クリックテック・ジャパン)
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 現在、さまざまな業務アプリケーションにおいて、AIエージェントの活用が本格化している。フィッシャー氏は、「エージェンティックな世界では、データやAIをめぐるエコシステムがきわめて重要となる。クリックが担うのはその中心だ」とし、データ活用環境における、Qlikのプラットフォームの位置づけを説明した。

 その根拠として、同社のプラットフォームは「データレイクやデータウェアハウス、各種アプリケーションの内部など、いかなる場所のデータも扱うことができる」と同氏。AIエージェントの活用で必要となるA2A(Agent2Agent)連携やMCP(Model Context Protocol)への対応も含め、連携の柔軟性や選択肢の提供も戦略的に重視しているとアピールした。

●Next:データ分析/統合・ガバナンス領域における機能拡充

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