[新製品・サービス]
NTTドコモビジネス、工場向けAIソフトセンサー「AI Soft Sensor」の導入支援パッケージを提供
2025年11月14日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)
NTTドコモビジネスは2025年11月12日、工場向けセンサーソフトウェア「AI Soft Sensor」の導入支援パッケージを提供開始した。AI Soft Sensorは、測定データをソフトウェアで処理することで物理センサーでは直接測定できない情報を推定する。導入支援パッケージにより、迅速かつ低コストで利用可能になるとしている。
NTTドコモビジネス(2025年7月にNTTコミュニケーションズから社名変更)の「AI Soft Sensor」(画面1)は、工場向けのセンサーソフトウェア(ソフトセンサー)である。測定データをAIソフトウェアで処理することで、物理センサーでは直接測定できない情報を推定する。毎分測定する圧力や温度などのデータを活用し、通常は1日1回しか評価できなかった状態や品質を毎分推定するといったことが可能になる。
画面1:「AI Soft Sensor」の利用画面(出典:NTTドコモビジネス)拡大画像表示
AI Soft Sensorは、ソフトセンサー端末をDCS(分散制御システム)やPLC(プログラムロジックコントローラ)などのプラント制御装置と接続することで導入できる。ソフトセンサーは、環境の変化に対して、自動再学習によって適応し、予測精度を維持する。
今回、AI Soft Sensorの導入支援パッケージを提供する。「AI Soft Sensorモデル開発教育プログラム」と「AI Soft Sensorモデル導入支援ツール」で構成する。マシンラーニング(機械学習)の知識がなくても、現場の担当者自身でAI予測モデルを開発できるようになるとしている。
図1:AI Soft Sensor導入支援パッケージの概要(出典:NTTドコモビジネス)拡大画像表示
AI Soft Sensorモデル開発教育プログラムで、AI Soft Sensor用のAIモデルの開発、導入方法を体系的に学べる。AIモデル開発に必要な知識を習得する「基礎講座」と、NTTドコモビジネスのノーコードAI開発ツール「Node-AI」を用いる「実践講座」で構成する。
「機械学習や統計、プログラミングに関する知識を持っていないユーザーも、AI Soft Sensor用にAIモデルを開発する方法を学べる。また、機械学習を現場に導入する方法を学べ、人材育成の用途にも活用できる」(NTTドコモビジネス)
一方のAI Soft Sensorモデル導入支援ツールは、AI Soft Sensorの動作に必要な各種設定を対話形式で支援する機能、環境変化に自動再学習で適応した際の予測精度をシミュレートする機能などを提供する。
NTTドコモビジネスは今後、プラントの自動運転サービス「AI Autopilot System」の導入支援パッケージを2025年度中にリリースする予定である。

































