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ECの「サイレントな離脱」を防ぐ、モバイルアプリのオブザーバビリティ─New Relic

EC障害で6割超が報告せずに利用中止、不具合の迅速な特定が損失を最小化

2025年12月26日(金)神 幸葉(IT Leaders編集部)

小売業界でデジタルな顧客接点の多様化が進むが、いざECなどでシステム障害やアプリの不具合などのトラブルが発生したとき、訪問した消費者の多くは沈黙のまま離脱してしまいがちだ。そんな消費者の離脱を防ぐために、迅速な原因特定が不可欠だ。New Relicが2025年12月18日に発表した「New Relic Mobile Session Replay」は、モバイルアプリ上のユーザー操作を視覚的に再現する製品である。エラー前後のモバイル上での動きを可視化し、離脱防止と迅速な問題解決を支援する。

デジタル障害が招く損失、サイレントカスタマーへの対策が急務に

 EC市場と小売業のEC導入率は堅実な成長を続け、デジタル顧客接点も多様化している。一方で、いざECなどでシステム障害などのトラブルが起きるとビジネスに与える影響は非常に大きい。New Relicと第三者機関による年次レポート「2025年オブザーバビリティ予測レポート」によると、デジタルシステムが障害等で停止した場合1時間あたり約200万米ドル(約3億円)の損失となり、損失額は年々増加傾向にあるという。

 小売業自身の損失もさることながら、それを利用する企業、消費者にとってのインパクトも大きい。同社の「国内ネットショッピングに関する行動調査」によると、消費者の多くは、ネットショッピングに高品質なサービスや体験を求める一方、遅延やエラーなどのトラブル発生時には、「フィードバックを行うことなくサービスの利用を中止」(63.4%)したり、「他のサービスの利用にシフト」(43.2%)することが分かっている。また、75.5%が「トラブル体験によってブランドの信頼度が低下し、その後の購入意欲にも影響を及ぼす」と回答している(図1)。

図1:国内ネットショッピングに関する行動調査の主な調査結果(出典:New Relic)
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 New Relic コンサルティング部兼プロダクト技術部 部長の齊藤恒太氏(写真1)は、顧客からのクレーム対応と再購入率には強い相関関係があるという、有名な「グッドマンの法則」を紹介し、次のように述べた。

 「良い体験より悪い体験の方が多くの人に拡散されやすく、悪いクチコミを見た人の次の購買判断にも影響しやすい。消費者が使用するECサイトのデジタルシステムの信頼性やユーザーを向上し、問題発生時に問題解決までのスピードを速め、いかにユーザーへの影響を小さくするかが重要になる」

写真1:New Relic コンサルティング部 兼 プロダクト技術部 部長 齊藤恒太氏

●Next:消費者の直面した問題を正確に把握する新機能、AI時代に高まるシステム監視の重要性

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