[新製品・サービス]
リモートアクセス新版「DoMobile Ver.5」、SSL接続時に耐量子暗号を利用可能に─日立ソリューションズ・クリエイト
2026年1月19日(月)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
日立ソリューションズ・クリエイトは2026年1月15日、リモートアクセスシステム新版「DoMobile Ver.5」を提供開始した。新版では、SSL/TLS接続時に、一般的なRSAやECC(楕円曲線暗号)に加えて、耐量子計算機暗号(PQC)を使用できるようにした。長期的な機密保持が求められる医療記録や金融取引データなどを扱う通信において、高い安全性を確保できるとしている。価格(税別)はオンプレミス版が60万円から。
日立ソリューションズ・クリエイトの「DoMobile」は、社外からインターネット上のサーバーを介して社内のWindows PC/サーバーにアクセスするためのリモートアクセスシステムである。2002年から提供しており、金融機関をはじめ延べ約7000社、3万6000名のユーザーに利用されているという(関連記事:リモートデスクトップ「DoMobile」に新版、手元のマイクでWeb会議に参加)。
図1:リモートアクセスシステム「DoMobile」の概要(出典:日立ソリューションズ・クリエイト)拡大画像表示
操作対象のPCは、Windows 11またはWindows Serverで、専用のエージェントソフトウェアをインストールして使う。操作対象PCからインターネット上の仲介サーバーにHTTPS(ポート443)のアウトバウンド通信で接続を確立するため、社内LANのネットワーク構成を変更することなく導入が可能である(図1)。
リモートの端末からは、Webブラウザ(Edge/Chrome/Firefox/Internet Explorer 11)またはモバイルアプリ「DoMobile Go」(iOS/iPadOS/Android)を使ってアクセスする。ユーザー認証にはクライアント証明書を利用する。操作対象PCがWake On LAN機能を備える場合は、Wake On LAN用の仲介サーバーを介して操作対象PCの電源をリモートからオンにする運用もとれる。
新版のDoMobile Ver.5では、RSAやECC(楕円曲線暗号)など一般的な公開鍵暗号方式に加え、耐量子計算機暗号(PQC:Post-Quantum Cryptography)をサポートし、ML-KEM(FIPS 203)鍵交換アルゴリズムを使用できるようにした。
これにより、現在のコンピューターでは解読が困難でも、将来的に高性能な量子コンピューターが登場した際に解読されてしまうHNDL(Harvest Now, Decrypt Later)攻撃に対処する。長期的な機密保持が求められる医療記録や金融取引データなどを扱う通信において、高い安全性を確保できるとしている(図2、関連記事:NIST、耐量子暗号アルゴリズム3種類をFIPS標準として最終決定、格子暗号で鍵交換/電子署名)。
図2:DoMobileのSSL/TLS接続時に耐量子計算機暗号(PQC)を使えるようにした(出典:日立ソリューションズ・クリエイト)拡大画像表示
耐量子暗号のサポートは標準で提供され、別途オプション契約などは不要。既存のDoMobileユーザーは、ソフトウェアアップデートによって利用可能(ファイアウォールなどのネットワーク機器の仕様により利用できない場合を除く)。日立ソリューションズ・クリエイトによると、耐量子暗号機能を備えたリモートアクセス製品の投入は日本市場では初(2026年1月時点)という。
ユーザーは導入形態ごとのエディションを選択する。リモート端末から操作対象PCへのアクセスを仲介するサーバーをオンプレミスで運用する「DoMobile CSE」と、クラウドサービス版の「DoMobile ASP」がある。CSEのサーバーソフトウェアはDebian Linux 11で動作する仮想アプライアンスの携帯で提供する(動作確認済みの仮想化環境はVMware ESXi)。
価格(税別)は、CSEの場合、1サーバーライセンスと5クライアントライセンスの最小構成で60万円から。
日立ソリューションズ・クリエイト / リモートアクセス / 耐量子暗号 / テレワーク / SSL / 金融 / 日立ソリューションズ / HNDL攻撃
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