[事例ニュース]

2025年12月26日(金)日川 佳三（IT Leaders編集部）

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　SOMPOグループは、2016年にイノベーション部門を設立して以降、ITで事業を変革するデジタルトランスフォーメーション（DX）戦略を推進している。特に、AIの活用について積極的な取り組みを進めてきたという。

　具体的には、SOMPOグループ専用の汎用型生成AIを独自に開発・展開し、現在ではグループ内の多くの社員が日常業務に活用している。並行して、各事業領域でも、業務知識を学習させた業務特化型の生成AIを実装するプロジェクトが進行中である。

　今回、次のステージとして2026年1月から、SOMPOホールディングスおよび中核事業会社である損保ジャパンの全社員を含む国内グループ会社社員約3万人を対象に、AIエージェントツール「SOMPO AIエージェント」を導入する（図1）。

図1：SOMPOホールディングスによるグループ会社3万人へのAIエージェントの展開スケジュール（出典：SOMPOホールディングス）
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　導入するAIエージェントは、社内文書の検索・要約、デスクトップリサーチ（いわゆるディープリサーチ機能の活用）、会議の議事録作成支援、データ分析補助といった汎用的な業務支援だけでなく、保険を中心とした各事業の知見や業務プロセスに特化した「強力な相棒（エージェント）」としての役割を果たすことを想定する。

　導入に向けた検証として、Google Cloudの生成AI/AIエージェントプラットフォーム「Gemini Enterprise」をメインツールとして採用する。また。マイクロソフトの「Copilot Studio」も一部での検証を予定し、環境を整備中である。以下は、SOMPO AIエージェントの検証項目である。

• 業務プロセスの自動化や高度化（オペレーション全体の変革）がもたらす効果
• 各事業領域における具体的な活用事例の創出
• 社内データや業務システムと連携させた業務特化型カスタムAIエージェントの開発・実装
• AIを前提とした新しい働き方やビジネスモデルの可能性の模索

　このほか、2025年度より社内で実施している任意参加の生成AI研修を「SOMPO AIエージェントリーダーシップ研修」として内容を再構成し、管理職以上を受講必須として実施する。