[市場動向]
みずほ銀行と富士通、受発注・消込業務を自動化するシステムを共同開発へ
2026年1月22日(木)IT Leaders編集部、日川 佳三
みずほ銀行と富士通は2026年1月22日、中堅・中小企業の受発注・消込業務を自動化するシステムを共同で開発すると発表した。開発に先立って両社は、流通業界の発注・仕入企業と受注・納入企業で異なる受発注データフォーマットを自動で変換・連携する技術を確立。実証実験では手作業や目視で行われていた受発注・消込業務の最大約7割の削減を確認したとしている。
みずほ銀行と富士通は、中堅・中小企業における受発注・消込業務(帳簿と実取引の照合・消し込み)を自動化するシステムの共同開発に着手した(図1)。
図1:中堅・中小企業の受発注・消込業務を自動化するEDI連携システムの概要(出典:みずほ銀行、富士通)拡大画像表示
取り組みの背景として、中堅・中小企業をはじめとする多くの企業が抱える受発注・消込業務の非効率性を挙げている。富士通によると、約7割の企業が入金消込業務に課題を感じており、月間平均で約2500件の処理に約170時間を要しているというデータもある。B2B(企業間取引)の約3割でEDI(電子データ交換)が活用されているものの、業界標準の一部を除き、多くは異なるフォーマットが混在しており、手作業による介入が余儀なくされていたという。
システムの開発に先立って両社は、富士通Japanが提供する流通EDIサービス「TradeFront/6G」を活用し、異なるEDI間のデータ構造やフォーマットの差異を自動で吸収・変換する技術の実証実験を行った。
具体的には、仕入企業が利用する「流通BMS(Business Message Standard)」と、中小受注・納入企業が利用する「中小企業共通EDI」の間での連携動作を、実際に流通BMSを利用する仕入企業と、中小企業共通EDIを利用する納入企業の協力の下で検証している。その結果、手入力や変換作業が不要となったことで、受発注・消込業務の約7割が効率化されたことを確認した。
今後両社は、実証した技術基盤を用いて、流通業界以外でも業界ごとに異なる受発注データを1つのシステム上で統合管理・連携できる仕組みを構築する。大企業から中堅・中小企業まで、分断されていた受発注業務と決済業務をシームレスにつなぎ、手作業の抜本的なデジタル化を目指す。また、受発注データを活用した新たな資金調達手法の提供など、サービスの高度化も視野に入れる。
共同推進の役割分担として、みずほ銀行は、中堅・中小企業のデジタル化支援を通じたビジネス課題の解決を推進する。富士通は、ビジネス構想策定から受発注データを活用したサービス立案、UI/UX設計、システム実装、データ連携技術の提供などを担う。
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