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ソフトクリエイト、熟練者の“目”となって工程の文脈を理解する状況認識AI「メニナルAI」を発表
2026年2月6日(金)神 幸葉(IT Leaders編集部)
ソフトクリエイトは2026年2月3日、都内で説明会を開き、製造現場の課題解決に向けた状況認識AI「メニナルAI」を発表した。静止画・動画・各種センサー情報を統合し、工程の流れを時系列で認識する独自のAI技術を用いている。従来型AIが"点"でしか捉えられなかった作業工程を、独自の特許技術で時系列の"流れ"として認識して工程全体の文脈を把握する。熟練者の"目"を代替し、属人化した工程判断や技能継承などの課題解決を目指す。
積極活用わずか6.1%─製造現場のAI活用はなぜ進まない?
ソフトクリエイトが2025年3月に行った製造業界におけるAIの利用実態に関する調査によると、業界共通の課題として、上位に人手不足と技術継承が挙がっている。一方で、AI活用に関しては、積極的に活用できているという回答は6.1%にとどまり、導入コストや運用、セキュリティ面などの問題が活用を阻んでいるようだ(図1)。
図1:製造業界における課題とAI活用の現状(出典:ソフトクリエイト)拡大画像表示
ソフトクリエイト 上席執行役員 企画統合部 統轄部長の鈴木大智氏(写真1)は調査から見えてくる課題を次のように指摘した。「製造現場では、工程判断や暗黙知の属人化、技能ギャップの拡大が深刻な問題になっている。特に複雑な工程を持つ現場では、作業の前後関係や全体の流れを把握し判断する必要があり、熟練者の経験と勘に依存しているのが現状だ」。
鈴木氏は、これらの業界の課題解決を図るべく、同社は、長年のITそしてAIの導入支援で培ってきた知見を生かして、製造現場の業務支援にフォーカスしたソリューションの開発に取り組んでいると話した。
写真1:ソフトクリエイト 上席執行役員 企画統合部 統轄部長の鈴木大智氏"点"の認識から"流れ"の理解へ─工程全体を見通す「メニナルAI」
ソフトクリエイトが挙げたのは、従来型のAIにはできないこと。具体的には、従来型のAIは静止画や単一工程といった“点“での認識が主で、作業の流れや文脈を理解するのはまだまだ難しい。そのため、製造現場における判断の支援や技能継承といった活用には限界があったと鈴木氏は指摘した。
同社が実際の製造現場での検証を重ねてたどり着いたのが、「現場で本当に求められているのは工程全体を見通し、状況を正しく認識・判断できるAIである」という考えだ。同社 事業推進本部 製品開発部 部長で、AI部門責任者を務める畠山覚氏(写真2)は、図2を示しながら次のように説明した。
「事務処理などで比較的AI導入が進む一方、製造現場では会社ごとに作業工程が個別最適化されていてなかなか進んでいない。開発を通じて、現場の工程では基本的に人の目が必要だと再確認し、人の代わりに状況認識を行う役割をAIが担うという発想に至った」
写真2:ソフトクリエイト 事業推進本部 製品開発部 部長の畠山覚氏
図2:AIが浸透した領域と現場で求められるもの(出典:ソフトクリエイト)拡大画像表示
ソフトクリエイトはそれらの発想をソリューションにし、状況認識AI「メニナルAI」として発表した。同社が特許を取得したAI技術を基にしている。画像から瞬時に状況を認識し、静止画・動画・各種センサー(温度・湿度・LiDARなど)から取得した複数のデータを統合し、時系列で認識を繰り返すことで、現場で発生している事象を総合的に把握する。従来は難しかった工程文脈の把握や判断の補完を可能にする自律型AIとして、熟練技術者の“目”となり、現場をサポートするという仕組みだ(図3)。
図3:メニナルAIの仕組み(出典:ソフトクリエイト)拡大画像表示
●Next:"目"から"耳"、そして"腕"へ─ソフトクリエイトが描く製造現場のフィジカルAI構想
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