ITホールディングスグループのTISは2009年2月27日、オープンソースの企業内情報共有ソーシャルウェア「SKIP(スキップ)」を、インターネット経由で利用できるSaaS/ASP型サービスの「SKIPaaS(SKIP as a Service)」として提供開始すると発表した。利用料は、月額固定の料金方式で7万9800円から(ユーザー数無制限)。
SKIPは、社内コミュニケーションを活性化させ、現場の「暗黙知」や「Know Who(ノウフウ)」といったナレッジを見える化して共有できるようにするSNSアプリケーション。社員の「気軽な」情報発信を促進するブログ機能やグループ機能と、蓄積された情報から「手軽に」ナレッジを取り出すことのできる全文検索機能などが含まれる。TIS社内において、約3年間で2100人以上の利用者による運用実績があり、オープンソースとして2008年6月に公開した後には、約2000件ダウンロードされているとのこと。
新しいサービスとして提供されるSKIPaaSでは、オープンソースアプリケーションのSKIPをインターネット経由で利用できる。自社資産を用意せず、すぐに利用できるため、導入企業にとって以下のようなメリットがあるという。
- 手軽にスタートでき、運用作業も不要:TIS側で用意したインターネット上のサーバーを利用するため、顧客に専用サーバーを用意してもらう必要がない。利用料は月額固定のためユーザー数の増加を心配することなく利用できる。また、SaaS/ASP形式であることから、サーバーメンテナンス、システムバージョンアップ、バックアップなどの作業が不要。
- セキュリティに配慮:仮想化技術により仮想的なサーバー上で利用企業ごとに別々のシステムとして稼働しているため、情報漏えいなどのセキュリティ面で安心。また、通信の暗号化(SSL)も標準サービスとして利用できる。
SKIPaaSサービスは、7万9800円からの月額固定料金で利用可能な「基本パック」(①)と、必要に応じてサーバーの増強などを行う「オプションメニュー」(②)で構成される。
①SKIPaaS「基本パック」内容
- SKIP機能:インターネット経由での提供。サーバー稼働に必要となる基本的なシステム運用を含む。
- 全文検索機能:SKIP内のブログやユーザー情報など全情報の全文検索が可能。
- メール送信機能:SKIP内のブログを確実に読んでもらうために、メールで通知することが可能。
- 10GBディスク:2000ユーザー以上(同社運用実績による)が余裕を持って利用可能な10GBのディスクを提供。
- SSL:通信のSSL暗号化を標準装備。
②SKIPaaS「オプションメニュー」
- サーバー増強:利用の拡大などによりパフォーマンスが劣化した際に、サーバーのリソースを増強し、より快適な環境を提供。
- ディスク増強:写真やドキュメントをアップロードして標準容量をオーバーした際に、容量を拡張。
- セキュリティオプション:IPアドレス制限、ログ取得、ウイルス取得などのセキュリティ対策。
<推奨環境>
- OS:Windows 2000/XP/Vista、Mac OS X
- ブラウザ:Internet Explorer 6/7、Firefox2/3
同社では今回の発表に合わせてSKIPの専用サイトもオープン。運営はTISの社内ベンチャーカンパニー「SonicGarden(ソニックガーデン)」が担当し、SKIP事業のさらなる推進を目指すとしている。
なお、現在、サービスを申し込んだユーザーはSKIPaaSを3カ月間、無料で試用できる(無料版の契約中は、上記「サービスの概要」でのオプションメニューの利用は不可)。
SKIP専用サイト
http://www.skipaas.jp/
ITホールディングス
http://www.itholdings.co.jp/