SAPジャパンは2009年1月14日、同社アプリケーション内のデータを対象とする検索ソフト「SAP NetWeaver Enterprise Search(NES)」の提供を開始した。業務に必要な情報を迅速に探し出せるようにすることで、生産性の向上や的確な意思決定を支援する。単独のソフトとしてWebブラウザから利用できるほか、既存の社内ポータルに実装しての利用も可能。
NESはSAP ERPの会計伝票データやSAP CRMの顧客データなど、SAPアプリケーション内のデータから、検索キーワードに基づいた情報を探し出す。ユーザーはどのアプリケーション内の情報であるかを意識することなく、複数アプリケーションのデータを横断検索できる。このとき、SAPアプリケーションに設定されたアクセス権限を自動参照。機密情報へのアクセスを制限する。
特徴は、ユーザーの業務内容や所属部署などの属性を加味し、適した情報を検索上位に表示する機能を備えること。同じ検索キーワード条件でも、営業担当に必要な情報と開発担当が必要とする情報を的確に振り分けて表示する。ただし、この機能を利用するにはあらかじめ設定が必要だ。
検索結果として表示したデータにアクセスすると、データに関連付けられたアプリケーションが自動で起動する。データの閲覧や修正をするためにアプリケーションを起動しておく必要はない。アプリケーションのログインもユーザーのアクセス権限に基づいているため、NES利用に用いるユーザー情報をそのまま踏襲でき、アプリケーション起動時にパスワードやIDを入力する必要はない。
価格は未公表。「顧客からの問い合わせについては個別に対応する」(SAPジャパン 広報)。