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IDSシェアー、BPMソフトウェア新版「ARIS 7.1日本語版」を発表

「ARIS Business Architect for SAP」でSAPとの連携を強化

2009年6月20日(土)IT Leaders編集部

ビジネスプロセスマネジメント(BPM)コンセプトをワールドワイドで提唱する独IDS Scheer日本法人のIDSシェアー・ジャパンは2009年6月19日、同社のBPM製品群の最新版「ARIS 7.1日本語版」(以下ARIS 7.1)を同日より販売すると発表した。

 IDSシェアーのBPMソフトウェアの新バージョン「ARIS 7.1日本語版」は、「ARIS Business Architect for SAP」によりSAPとの連携が強化されたことが大きな特徴である。また、新版より加わったバージョン機能をはじめとする各種新機能および機能強化により、ユーザーの操作性や拡張性がさらに向上している。IDSシェアーは、SAPの既存顧客をはじめ今後BPMやコーポレイトガバナンスに注力したい企業を対象に、ARIS 7.1を訴求していくという。同製品は、直販ならびにパートナー企業を通じて提供される。

SAPとの連携を強化するARIS Business Architect for SAP

 ARIS Business Architect for SAPは、従来製品「ARIS for SAP NetWeaver」の新名称である。ARISで設計したビジネスプロセスにSAPソリューションを実装し、最適化する製品で、今回より主要機能であるビジネスプロセスとSAP環境とのシームレスな統合がさらに強化された。ユーザー企業はARIS Business Architect for SAPを活用することで、ビジネスプロセスや新しいビジネスコンセプトをSAP環境にマッピングし、より迅速かつ効率的に自社の戦略やビジネス要件を実施できるようになる。ARIS Business Architect for SAPは、SAPとIDSシェアー両社の戦略的な開発協力により、ユーザーである業務部門とIT部門が抱えるSAPの課題に統合的に対応している。これにより、部門間の要件を調整し、全社的なh2SAPプロジェクトの推進を支援する。

 SAPとIDSシェアーは、一貫したプロセスモデリングのためのメソッドおよびツールを継続的に開発し、エンタープライズ向けのサービス指向アーキテクチャ(エンタープライズSOA)を支援している。ARIS Business Architect for SAPのプロセスモデルは、エンタープライズSOAのほか、ITアーキテクチャ管理、リスク管理プロジェクト、コンプライアンスプロジェクトにおいても利用することができる。

 ARIS Business Architect for SAPの主な機能は次のとおり。

  • ビジネスプロセスとSAP環境のシームレスな連携
  • 各部門ユーザーとIT部門のコミュニケーション改善
  • エンドツーエンドのプロセスアーキテクチャ構築
  • ビジネスプロセスとSAPトランザクションをリンク
  • ビジネス要件、SAPリファレンスコンテンツ、カスタマイズの統合
  • SAP Solution Manager およびSAP Process Integrationとのインターフェイス
  • プロセス指向のユーザートレーニング
  • ユーザープロファイルおよび個別ユーザーヘルプの作成
  • エンタープライズSOA構築の支援

拡張されたモデリングツールARIS Business Architect

 ARIS 7.1では、ビジネスプロセスの基本モデリングツール「ARIS Business Architect」の新機能として、バージョン機能が加わった。これによりユーザーは、同一のARISデータベース内で複数のバージョンのコンテンツを管理・閲覧できるようになる。バージョン管理の対象として指定したモデルに変更が加わった際、差分情報は変更リストとして格納される。これらのバージョンは、Excelや差分の詳細情報、プロセス図など、さまざまな方法で比較することもできる。バージョン機能は、毎年継続的に実施していく内部統制をはじめ、コーポレイトガバナンスの実現においても有効である。

 ARIS Business Architectのその他の拡張機能は次のとおり。

  • モデリング/グラフィック機能の向上
    すべてのテキスト文字の書式設定や直接編集が可能になった。また、オブジェクトの豊かな表現やレイアウトが容易になる。
  • モデル名の代替言語表示
    ひとつのオブジェクトを2カ国語の名称で登録でき、どちらかが未入力の場合でももうひとつの言語で表示される(従来版では「untitled」表示)。
  • 新定義のモデルタイプ
    - マトリックスモデル : ITシステムと業務プロセスのオブジェクト関係を表形式で表示するモデルタイプが確立された。
    - プロジェクトスケジュールモデル : 時間軸の単位やスケールを自由に設定でき、KPIに基づいた柔軟なモデリングやレポートが可能になる。

 IDSシェアーでは、次の4つの各フェーズを繰り返し最適化していくことで、継続的な業務改革を実現する“プロセス指向”のBPMを提唱している。

① ビジネス戦略の方向性を設計・検討する「ARIS Strategy Platform」
② ビジネスプロセスを設計、可視化、最適化する「ARIS Design Platform」
③ ARIS Design Platformで設計したプロセスやデータモデルを実装する「ARIS Implementation Platform」
④ 実際のビジネスプロセスやシステムを監視、評価する「ARIS Controlling Platform」

 ARIS 7.1はこのうち、①ARIS Strategy Platform、②ARIS Design Platform、③ARIS Implementation Platform、の3つから成る製品群である。また、ARIS Business Architect for SAPはARIS Implementation Platformに、ARIS Business Architectは、ARIS Design Platformに含まれる製品である。

IDSシェアー・ジャパン
http://www.ids-scheer.com/jp/index_jp.html

プラップジャパン
http://www.prap.co.jp

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