UBICは2009年9月28日、eDiscoveryソリューション「Lit i View」(リット・アイ・ビュー)を開発し、2009年12月より販売開始すると発表した。 同社は、日本で唯一のリーガルハイテクノロジー総合企業として、国際訴訟支援事業(ディスカバリー支援サービス)を提供してきたが、アジア企業へのサービス提供に向けて、個々の企業システムに合わせることが可能な「eDiscoveryソリューション(電子証拠開示支援システム)」の開発を独自で行ってきた。これにより、国際訴訟で重要とされる初動作業をスムーズに行なうことを可能とする。
昨今の情報化社会の中で、企業が取扱う電子情報は膨大であり、国際訴訟に巻き込まれた際の電子証拠開示では、その膨大な情報量の中から訴訟に必要な情報の場所、量を早急かつ正確に把握し、証拠保全を行なう必要がある。そのため米国では、事前に情報の場所や量を把握できるeDiscoveryソリューションを導入する企業が増えているという。欧米企業とは異なり、アジア企業では個々の企業で使用しているメールソフトや地域特有のアプリケーション等、独自のシステム構成による問題とともに、多様な文字コードも問題で、欧米で通用するスタンダードツールでは対応できず、人手が必要となるため、時間やコストが多くかかる。同製品は、これらの問題を回避する役目を担う。
同製品の導入メリットは以下のとおり。
- 各企業の電子データ保管状況に合わせカスタマイズしたシステム構築が可能。
- 電子情報の保存場所が随時把握でき、業務に支障をきたさず、訴訟に関係する電子文書の訴訟ホールド、証拠保全がスムーズに行なえる。
- 平時には情報資産管理も可能。
- 訴訟に必要な電子情報の保存場所が把握できることで、必要以上のデータを保全することなく、後のプロセス工程においても、正確かつ低コストで処理、検索、分析が可能。
- 証拠保持者(Custodian)の記憶に頼っていた証拠保管場所の特定を自動化することにより、訴訟相手方からの疑義に対して防御性(Defensibility)を向上。
- 同製品上で高精度な検索処理を実施後、必要なデータのみに絞って提出が可能。
- 同社による効率的な運用サポートが可能。
- 紙文書電子化サービスと組み合わせることで、社内情報を一括して訴訟対応可能な状態で管理ができる。