日本オラクルは2009年11月11日、データベースアプライアンスである「Sun Oracle Exadata Database Machine Version 2」の国内販売を開始した。オンライントランザクション処理(OLTP)向けの機能を実装し、テラデータやネティーザなど他のデータウエアハウス(DWH)専用アプライアンスと差異化を図った。
ハードウェアは、前バージョンのヒューレット・パッカード製からサン・マイクロシステムズ(オラクルが買収計画中)製に切り替えた。IAサーバーはインテルのXeon5500番台プロセサを搭載。ストレージサーバーには1台あたり384GBのフラッシュメモリーを搭載する。これらを40Gビット/秒のデータ伝送速度を持つInfiniBandで結ぶ。
ストレージサーバーに搭載したフラッシュメモリーをキャッシュメモリーとして利用する「Exadata Smart Flash Cache」機能を新たに備えた。秒間100万回以上のランダムI/Oを実現し、DWHだけでなくOLTP用途にも使えるようにした。「システムごとに、特定用途にしか使えないDBサーバーを多数抱える企業は少なくない。幅広い用途に1台で対応できるExadata V2でこの状況を変えていく」(常務執行役員システム事業統括本部長の三澤智光氏)。
データベース管理システム(DBMS)には最新版の「Oracle Database 11g R2」を採用。11g R2はストレージ管理機能をはじめ、柔軟なプラットフォームを具現化する幅広い機能を備える。これをハードウェアとセットで提供するExadata V2は、垂直統合を志向するオラクルの方向性を明確に示す製品だ。
中・大規模システム向けを主要ターゲットとして想定する。価格は販売の中心に据える2分の1構成のHalf Rackの場合、約7400万円。