Mozilla Japanは2010年1月21日、Webブラウザの最新版「Firefox 3.6」の正式リリースについて発表した。1月22日午前2時(米国1月21日午前9時 太平洋標準時)から、Windows、Mac、およびLinux版が70カ国語以上で同時リリースとなり、GetFirefox.comから無料でダウンロードできる。
Firefox 3.6では、Windows 7に正式対応したほか、アプリケーション全体の体感速度が向上するなどパフォーマンス面や、プラグインチェックツールなどセキュリティ面でも強化された。
発表による主な新機能は以下のとおり。
- 「Personas」(ペルソナ)と呼ばれる新しいテーマ機能によって、ブラウザのデザインを切り替えできる。ギャラリーにはすでに4万以上のテーマが登録されており、気分や好みに合わせて選ぶことが可能。
- インストールされているプラグインの状態を確認できるプラグインチェックツールを搭載。安全性や安定性に問題を抱えたプラグインを検出すると警告を表示して、配布元から最新版を入手できるようにした。被害が急増している「ガンブラー(Gumblar)」の感染防止にも役立つとのこと。
- 日本政府との協力により、GPKI(政府認証基盤)ルート証明書を実装。利用者はよりスムーズに電子政府サービスの提供を受けられるようになっている。
- JavaScript エンジン「TraceMonkey」の改良により、Firefox 3の3倍以上、前バージョンのFirefox 3.5と比較しても20%以上、JavaScript実行速度が高速化されている。また、ブラウザ全体の応答性の向上や、起動時間の短縮も行われた。
- Web開発者向けの機能として、加速度センサーAPIにより、最近のノートPCやモバイル機器の一部に搭載されている加速度センサーのデバイス情報をWebページから取得できるようにした。Web 開発者はそれを使ってゲームなどのインタラクティブなコンテンツの作成が可能。ほかに、HTML5/CSS3対応も強化された。
Mozilla Japan では、今回のリリースに伴い、日本独自の取り組みとして「Firefox 3.6の灯」を公開する。国内のFirefox 3.6のダウンロード状況を、日本地図上の「ともしび」としてリアルタイムに表示し確認できる。
「Firefox 3.6の灯」
http://tomoshibi.mozilla.jp/
Mozilla Japan
http://mozilla.jp/