NTTデータと、グループ会社でコンサルティング事業を展開するクニエは2010年7月5日、NTTデータが開発・公開している統合運用管理ソフトの「Hinemos(ヒネモス)」を活用した、独SAP社製品群の統合監視ソリューションの提供を開始すると発表した。
「Hinemos(ヒネモス)」は、NTTデータが公開しているオープンソースのシステム統合運用管理ソフトウェア。今回、クニエが、SAPの製品群に対する稼働監視、性能監視をHinemosで実現可能にする独自のフレームワークを開発したことにより、SAP製品を利用している企業は、以下のような効果を期待できる。
- SAP製品を含むアプリケーションレイヤーから、ハードウェア、ネットワーク、その他汎用ソフトウェアまでを対象とした、システム全体の統合監視
- 低コストな監視ソリューションの導入により、システム運用管理に関わるライセンスコスト、保守コストなどITコストの削減
今回発表されたSAP製品の統合監視ソリューションは、SAP NetWeaverベースのSAP製品をHinemosの監視管理の対象とするもので、以下の機能が可能になる。
- SAPアプリケーションの状態監視(プロセス、メモリ、バッファ、データベースリソース、ディスクなど)
- SAPアプリケーションのログ監視(システムログ、ショートダンプ、監査ログ)
- SAPアプリケーションの性能監視(応答時間、プロセス待ち時間など)
- SAPアプリケーションの稼働状況監視
同ソリューションは、クニエからの提供となる。NTTデータは、クニエとHinemosソリューションパートナー契約を締結し、同ソリューションの開発を支援していく。
クニエは、SAPチャネルパートナーとして、企業の基幹システムとしてのSAP製品の導入コンサルティングから運用保守サービスまでの実績を持つ。今後は、SAP製品を中核に利用している企業のIT環境に対し、オープンソースソフトウェア(OSS)であるHinemosの活用を進めることで、顧客企業のTCOの最適化を支援する。
また、NTTデータでは、各企業のシステム運用管理において、基盤レイヤーだけでなく業務サービスレイヤーまでを含めたトータルな運用管理ソリューションとしてHinemosパートナー企業と共に充実させる。それにより、企業のシステム運用管理コストの削減を支援し、開発元として、同ソリューションの中核を担うHinemosの機能拡充と、サポートの提供を継続していく。
なお、マーケティング活動の第一弾として、クニエは、SAP利用企業のTCO削減手法を紹介するセミナーを7月21日(水)に開催する。
「SAP利用企業のTCO削減」セミナー詳細
http://www.qunie.com/event/archives/eve100721.html
NTTデータ
http://www.nttdata.co.jp