ディーバは2010年11月17日、IFRS(国際財務報告基準)への早期適用や試用に取り組む企業を支援する、連結会計システム「DivaSystem(ディーバシステム)」の最新版「DivaSystem 9.5」を2010年11月18日より提供開始することを発表した。
「DivaSystem 9.5」では、新たに複数会計基準での財務諸表作成機能などのIFRS対応のシステム基盤の整備および、包括利益計算書や過年度遡及をはじめとする制度改正に対応されている。
同製品では、IFRSと日本基準、2つの連結財務諸表を一連の連結決算作業で作成できるようになった。また会計基準の差異が把握できる「GAAP調整過程レポート」機能を追加。同製品β版をIFRS早期適用に取り組むユーザーに提供し、同社が現在取り組んでいるIFRS自主適用において使用したことにより、決算部門の業務課題が反映された機能を追加することが可能となった。
「IFRS対応の基盤整理」に関する主な機能追加は以下のとおり。
- 1つの決算処理単位で複数会計基準の帳簿を保持
- 会計基準の差異が把握できる「GAAP調整過程レポート」
- 複数会計基準での報告通貨修正仕訳入力とその換算機能
また、IFRSへのコンバージェンスの一環として2011年3月期から義務付けられる包括利益計算書に対応したほか、過年度遡及、グループ法人税制などに対応している。
「制度改正の対応」に関する主な機能追加は以下のとおり。
- 包括利益計算書(1 計算書方式、2 計算書方式)への対応
- 「会計上の変更及び誤謬の修正に関する会計基準」に伴う過年度遡及対応
・過年度連結財務諸表の複製機能と修正仕訳登録
・遡及修正内容が把握できる「過年度遡及調整表」 - 平成22年度税制改正「100%グループ内の法人間の譲渡取引の損益の繰り延べ」に伴う対応
・将来予定実効税率を適用した未実現仕訳に伴う税効果仕訳を自動作成
旧製品から同製品へは通常バージョンアップでの対応となり、すでにDivaSystemを利用しているユーザーに対しては、基本モジュールを通常保守費用内にて提供される。また、既存の顧客約630社のうち、20社はすでにバージョンアップを予定しているという。同社は、新規顧客に対して、今後1年間で50社への導入を目標としている。