NTTデータは、「VANADIS SSO」および「VANADIS Identity Manager」という認証に関する2つの製品について、クラウドサービスに対応した新バージョンを2010年12月16日より販売開始した。
VANADIS SSOは、複数のシステムで個々にログインすることなく、1回のログインのみで複数システムを利用できるようにするシングル・サイン・オン(SSO)を可能にするソリューション。従来型のWebシステムへのSSOを提供するVANADIS SSO Web Editionに加え、今回、SaaS/クラウドサービス型システムや、クライアント/サーバー型システム(Windowsアプリケーション)へのSSOを提供する「VANADIS SSO Cloud Service Edition」を新たに追加した。
VANADIS SSO Cloud Service Editionは、クラウドサービスの利用企業向けに、クラウドサービスと自社システムに個々にログインすることなく1回のログインのみで各システムを利用できるようにする製品で、利用者のPCに専用のクライアントアプリケーションをインストールし、利用者のログイン操作を代行することでSSOを可能にする。特徴は以下のとおり。
- Webシステムのほか、クラウドサービス型システムやクライアント/サーバー型システムへのSSOが可能
- 対象システムの改修が不要
- 異なるID体系のサービスに対するSSOが可能
- 対象システムの認証情報(IDやパスワード)を変更した場合も、自動でログイン操作に反映可能
- 初回ログインで利用する情報として、「VANADIS Identity Manager」のほか、既設のLDAPサーバーやActive Directoryサーバーなどを利用可能
- 利用証跡出力機能、クライアントアプリケーションの配布機能など運用を支援する管理者向けの機能を提供
- 国際化機能を提供
- Windowsログイン(AD認証)との連携(オプション機能)
- ICカードやワンタイムパスワードを利用した高度認証機能(オプション機能)
対象システムはWebシステムのほか、Microsoftアプリケーションなどにも対応している。VANADIS SSO Cloud Service Editionおよび、Web Editionの標準提供価格はそれぞれ100ユーザー時49万円から。
また、「VANADIS Identity Manager」は、クラウドサービスの提供事業者向けに、多数の企業が利用するクラウドサービスにおいて企業ごとに最適なID管理を実施する認証基盤製品。
企業、官公庁において、従来はシステム個別に行われていたID、パスワード、システム利用権等の情報管理を統合的に行うソリューションで、膨大なアカウントの統合管理、日本企業独特の商習慣にならった権限管理およびそれらの発行や変更などの証跡を管理することで、TCOの削減とコンプライアンス遵守を支援する。
今回リリースされたVANADIS Identity Managerの新バージョンでは、従来のID管理に必要な機能のほか、クラウドコンピューティング時代のSaaSサービス事業を展開するうえで求められるマルチテナント機能、ライセンス管理機能、国際化機能が新たに追加された。VANADIS Identity Managerの標準提供価格は100ユーザー時55万円から。
「VANADIS Identity Manager」
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