パロアルトネットワークスは2011年3月2日、ファイアウォール機器「PAシリーズ」の新OS「PAN-OS 4.0」を出荷した。新版では、モバイルPCからのインターネット接続をPAシリーズが必ず仲介するための仕掛けをオプションで用意したほか、各種の機能拡張を施した。開発会社は、米Palo Alto Networks。
同社製ファイアウォールの特徴は、IPアドレス/ポート番号による古典的なアクセス制御に加え、アプリケーションの識別(App-ID)、ユーザーの識別(User-ID)、コンテンツ内容の走査(Content-ID)など、細かなアクセス制御を実施する点。これにより、アクセス制御をバイパスするように開発されたアプリケーション(HTTPプロキシ/トンネル経由で通信するソフトなど)も制御できる。
モバイルPCの接続先をPAシリーズに強制固定
新OSでは、オプションで、モバイルPCからのインターネット接続を必ずPAシリーズが仲介するようにする仕掛け「GlobalProtect」を用意した。モバイルPCが社外ネットワークにつながると、モバイルPC(Windows)上で稼働する専用のエージェントが、あて先のPAシリーズにSSL-VPN接続する仕組み。PAシリーズは、SSL-VPNゲートウエイ機能と、ポータル機能のいずれか、または両方を提供する。エージェントは、ポータルにアクセスすることで、接続先のゲートウエイのリストを入手する。
このほか、新OSでは、各種の機能を強化した。App-IDでは、カスタマイズによって、自社開発アプリケーションなど、任意のアプリケーションを識別できるようにした。アクセス制御では、送信者/あて先IPアドレスが所属する国をデータベース管理することで、国別のアクセス制御を可能にした。マルウエア対策では、Webアクセス時のファイル転送イベントをユーザーに通知する機能を付与した。
ハイエンド機「PA-5000」を追加、スループットは20Gbps
PAN-OSの新版に合わせ、新たにハイエンド・シリーズとなる「PA-5000シリーズ」3機種も出荷した。ハイエンド機「PA-5060」のスループットは20Gビット/秒であり、既存のハイエンド機「PA-4060」(10Gビット/秒)の2倍となる。PA-5000シリーズ3機種の大きさは、PA-4000シリーズ同様、2Uラックマウント大。
PAシリーズの標準価格は、最エントリ機「PA-500」で93万6000円(税別)。今回新たに出荷を開始したハイエンド・シリーズ「PA-5000」の場合は、エントリ機「PA-5020」で700万円台後半となる。国内の販売代理店は4社で、住商情報システム、テクマトリックス、ネットワンシステムズ、日立ソリューションズ(旧日立システムアンドサービス)。
-
AI時代の“基幹インフラ”へ──NEC・NOT A HOTEL・DeNAが語るZoomを核にしたコミュニケーション変革とAI活用法
-
加速するZoomの進化、エージェント型AIでコミュニケーションの全領域を変革─「Zoom主催リアルイベント Zoomtopia On the Road Japan」レポート
-
14年ぶりに到来したチャンスをどう活かす?企業価値向上とセキュリティ強化・運用効率化をもたらす自社だけの“ドメイン”とは
-
-
-
-
生成AIからAgentic AIへ―HCLSoftware CRO Rajiv Shesh氏に聞く、企業価値創造の課題に応える「X-D-Oフレームワーク」
-
-
-
「プラグアンドゲイン・アプローチ」がプロセス変革のゲームチェンジャー。業務プロセスの持続的な改善を後押しする「SAP Signavio」
-
BPMとプロセスマイニングで継続的なプロセス改善を行う仕組みを構築、NTTデータ イントラマートがすすめる変革のアプローチ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-



