インテリアショップを運営するバルスは、リプレースを控えた基幹システムと業務プロセスのギャップを埋めるため、サイボウズのPaaS「kintone」を使って、暫定システムを構築した。
「Francfranc(フランフラン)」や、「BALS TOKYO(バルストウキョウ)」など、複数のインテリアショップを運営するバルス。業態の変化に伴い、業務プロセスと基幹システムの間に乖離が発生。ギャップを埋めるため、PaaS(Platform as a Service)を使って、「つなぎシステム」を構築した。
事の発端は5年ほど前のこと。それまで、バルスはメーカー製品、いわゆるナショナルブランド製品を仕入、販売していたが、5年ほど前からプライベートブランドを扱うようになった。ユニクロや無印良品のように、独自製品を企画、製造、販売する、製造小売業へのシフトし始めたのである。
課題になったのが、基幹システムと業務の乖離である。ナショナルブランド製品と比べて、プライベートブランド商品は保持すべき情報が多い。商品の企画や製造などのプロセスも管理しなければならないからだ。例えば、「製品をどんなデザインにするか」「何個ぐらい作るか」「今、どんな工程にあるか」「いつ店舗に並べられるか」といった情報を管理する必要がある。
企画から納品までの期間は3~4カ月に及ぶこともある。時宜に応じた商品を店舗に並べるためには、先を見越して発注しなければならない。在庫はすべて自社で抱えるので、品切れを起こしたり、過剰在庫を抱えたりしないよう、発注量をコントロールする必要もある。つまり、メーカーがやってきたような業務をこなさなければならなくなるわけだ。
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