東邦銀行は2014年2月10日、営業担当者向けの仮想デスクトップ基盤を構築。本格運用を開始した。これは、営業担当者がタブレット端末で行内のCRMシステムや文書管理システムにアクセスできるようにする仕組み。2014年3月までに、約1000台のタブレット端末を全店に配布する計画である。
東邦銀行はこれまで、CRMシステム上の取引やコンタクト履歴といった顧客情報を行内で厳重に管理しており、行外では参照できないようにしていた。セキュリティのためではあるが、営業活動高度化の観点では機動力をそがれることにつながっていた。同様に、文書管理システムも行外からアクセスできなかった。営業担当者は紙のパンフレットや提案書類、申込書類を持ち運ばねばならず、大きな負担になっていた。
東邦銀行はこうした問題を解決するため、仮想デスクトップ技術に目を付けた。仮想デスクトップであれば、端末にデータは残らない。データ保全と営業活動における情報活用を両立できるというわけだ。
新システムにより、営業担当者はタブレット端末から行内のCRMシステムにアクセス可能になった。訪問先で取引やコンタクト履歴を参照できるので、顧客1人ひとりのニーズに合った金融商品を提案できるようになったという。
金融商品の紹介から申し込みまでを、その場で完了できる環境も整えた。具体的には、文書管理システム上にある金融商品の申込書や、通帳・証書などの受取証を、携帯用モバイルプリンタで印刷できる機能を備える。
新システムは、富士通のDaaSを利用して構築した。データを行内に保持するため、東邦銀行のシステムセンター内にサーバーを設置。富士通が遠隔監視する体制である。端末は、富士通製のタブレット。
不正アクセスや盗聴を防ぐため、専用ネットワークを構築したほか、行内システムからのデータを暗号化して送信する機能を実装した。ユーザー認証には、ID・パスワード入力のほか指紋認証を用いる。
| ユーザー名 | 東邦銀行 |
| 業種 | 金融 |
| 導入システム | 仮想デスクトップシステム |
| 導入目的 | 営業支援 |
| 導入時期 | 2014年2月 |
| 主な利用製品 | 「仮想デスクトップサービス」(仮想デスクトップ基盤)、「FUJITSU Managed Infrastructure Service FENICSⅡ」(専用ネットワーク)、「ARROWS Tab F-05E」(タブレット端末)。いずれも富士通製 |
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