IT市場調査会社のIDC Japanは2014年9月25日、国内データセンターネットワーク機器市場の2013年の実績と予測を発表した。同市場では「第3のプラットフォーム」への変革を背景としたデータセンターネットワークインフラへの積極的な投資が続き、2013年の市場規模は739億8200万円に達し、前年比成長率12.4%の順調な伸びを示したという。
IDC Japanでは、国内データセンターネットワーク機器市場を、データセンターに導入されたEthernetスイッチ、ADC(Application Delivery Controller)、WAN最適化、InfiniBandからなる市場と定義している。前年比成長率12.4%という同市場の順調な成長についてIDCは、クラウドサービス、eコマース、ゲームなどのモバイルインターネットサービスのデータセンターインフラの新設、増設需要に加えて、Ethernetスイッチにおける10ギガビット(Gb)Ethernetの導入が著しく進展したことを要因に挙げている。
ベンダー別シェアでは、国内データセンターネットワーク機器市場をリードするシスコシステムズが、2013年も40%以上のシェアを確保している。IDCは、シスコが約66%という高いシェアを有するデータセンター向けEthernetスイッチ市場で2013年も売上を伸長させたことが、データセンターネットワーク機器全体の売上の拡大にもつながり、市場リーダーのポジションの維持につながったと見ている。また、ブロケード コミュニケーションズ システムズをはじめとするデータセンター向け市場に注力しているEthernetスイッチベンダーも、2013年には著しい伸長を達成している。
同社は、2013年~2018年の国内データセンターネットワーク機器市場の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)を6.4%と予測。今後、この市場は短期的にも長期的にも堅調に成長を続けるとの見方を示している。
今後の市場についてIDCは、製品分野別で見ると、データセンター向けEthernetスイッチ市場が堅調に売上額を伸ばすとし、高速度ポート需要の拡大に伴う市場全体のポート単価の上昇によって、国内データセンター向けEthernetスイッチ市場における2013年~2018年のCAGRを8.1%と予測している。
図1:国内データセンターネットワーク機器市場における、2011年~2018年の製品分野別エンドユーザー売上額実績/予測(出典:IDC Japan、2014年9月) 成長の背景には、IDCが以前より提唱する「第3のプラットフォーム」へのトランスフォーメーションがあり、データセンターネットワークもその変革に適応するように変化し多様化してきている、というのが同社の見解だ。多様化するデータセンターネットワーク機器市場におけるベンダーのスタンスについて、IDC Japan コミュニケーションズ リサーチマネージャーの草野賢一氏は次のようにアドバイスしている。
「この市場をリードするベンダーは、アーキテクチャ、技術、製品のあらゆる側面で全方位的に製品ポートフォリオを強化しなければならない。反対に、中堅ベンダーは、適応する技術や方向性を大胆に選択することも必要である。ネットワークOSの開発に特化しハードウェアはODMによる調達に切り替えるといった、ハードウェアベンダーとしての立場を捨てソフトウェアの外販に集中することも選択肢の1つである」
今回の発表は、IDCが発行した「国内データセンターネットワーク機器市場 2013年の分析と2014年~2018年の予測」(J14010108)で詳細が報告されている。
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