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特定ワードの自動認識でコールセンターにおける要注意案件をリアルタイム把握、インタラクティブ・インテリジェンスが新製品を投入

2014年11月5日(水)川上 潤司(IT Leaders編集部)

コールセンターにおける顧客とオペレーターの会話を対象に、「解約したい」など事前登録しておいた言葉が発せられたタイミングで、関係者に即座に知らせるソフトウェアがリリースされた。インタラクティブ・インテリジェンスの「Interaction Analyzer」がそれで、特に気を遣うべきコールをいち早く把握するのに役立つという。

 問い合わせや要望、時にはクレームなど、顧客の生の声が日々寄せられるコールセンター。その場の対応いかんで好印象を残し実益につながることもあれば、心証を悪くし以降“アンチ”を決め込まれることもある。管理者としては、自社にとってネガティブな内容のやり取りをいち早く把握し、適切な対応を実践・支援することが基本策となる。

 ある程度の規模を持つコールセンターでは一般的に、管理者が適宜モニタリングしたり、対応に苦慮するオペレーターが合図を送ってエスカレーションしたりと属人的な運用をしているケースが少なくない。その時に受けている全コールの中から、ネガティブなものを素早く洗い出して漏れなく対応にあたる、という観点では心許ない。

 ここで一助となるのが、インタラクティブ・インテリジェンス・インクが2014年11月5日に国内市場に投入した「Interaction Analyzer」だ。顧客とオペレーター双方の発言を録音しつつ、事前登録しておいた単語やフレーズが発せられる都度、それを自動認識して関係者にアラートを出すといったことができる。

 つまり、「解約」「責任者」「悪い」など、ネガティブな意見に使われがちな単語/フレーズを登録しておけば、それらが使われているコールを即座に抽出できる。管理者にとってみれば、モニタリングすべき会話を絞り込むことができ、状況に合わせて効率的に支援できる。結果として事態の悪化を未然に防いだり、軽減させたりすることにつながる。「これまで、会話の録音データを後からテキスト化してマイニングし、接客対応の改善につなげるアプローチはあったが、気になる言葉をリアルタイムに自動認識して抽出するものはなかったと自負している」(同社マーケティン部 部長の田村善律氏)。

 一連の会話はタイムラインに沿った波形データとして記録・表示すると共に、登録しておいた単語/フレーズが使われた個所に自動的にタグ付けする。後から聞き直す時など、その言葉が口にされたところをピンポイントで探し再生できる。

画面 一連の会話音声を波形データで表示。例えば「解約したい」という登録ワードが発せられた個所にタグが付く。様々な観点でスコアリングする機能も備わる
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 当然ながら「ありがとう」「丁寧に」「感謝」といったポジティブな声の把握にも活用できる。顧客の満足度を足がかりにオペレーターの接客スキルを評価するといった使い方が考えられる。

 気になるのは認識率の高さだが「単語やフレーズによって揺れがあり一律にXX%以上ということはできないものの、概ね高い水準にある。対象とする言葉の選出と登録は基本的には顧客に委ねることとなるが、業種業態に即してアドバイスすることも可能だし、多くは実運用でチューニングしながら有効性を高めていくことになる」(田村氏)。

 Interaction Analyzerは同社のコールセンター(厳密にはメールやFAXなども対象となるのでコンタクトセンター)向けプラットフォーム「CIC」(Customer Interaction Center)のアドオン製品という位置付け。CICは、PBX(構内交換機)やCTI(電話/FAXのコンピュータへの統合)、IVR(自動応答)などコンタクトセンター運用に必要な機能をオールインワンにまとめたソフトウェアスイートで、国内ではすでに120社以上が導入している。

 「アドオン製品という性格上、第一義的には既存ユーザーが販売対象となる。もっとも、コールセンターでは、特に気を遣うべき案件の早期発見と的確な対応が課題となっている。Interaction Analyzerの機能を評価し、CICを含めて基盤再構築を検討するユーザーも増えてくると見ている」(田村氏)。参考価格は、クラウド型の運用形態で1席2500円から。オンプレミスの場合は個別見積もりとなる。
 

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