富士通は2015年3月19日、シンガポールに新しいデータセンター拠点を開設し、サービスを開始したと発表した。現行のクラウドサービスに加え、開発中の新サービス機能や、他社クラウドとの接続機能を提供する。アジア市場でのクラウドビジネスを強化する。
新しいデータセンター拠点は、米エクイニクスが持つデータセンター専用ビルに開設した。津波や地震の影響を受けない場所にあり、シンガポール国家開発省建設局からエネルギー効率の高いセンターとして、「BCA Green Mark Scheme」の認定を受けている。
シンガポールにある富士通オフィスに隣接しており、SE技術者による上位アプリケーションまでを含めた保守運用体制を整えた。ここから、垂直統合型のICTソリューションを提供する。
具体的には、SaaS(Software as a Service)/PaaS(Platform as a Service)などのほか、利用企業の環境とクラウドをデータセンター内で統合/運用するハイブリッドサービス、他のデータセンターと連携する災害対策サービスなどを提供する。複数のクラウドを有機的に結合し統合管理する新サービスも実装する予定である。
新センター開設により、富士通がシンガポールにもつデータセンターは3カ所になった。小規模利用から、アジア地域に広がる基幹システムの集約基盤としての利用などを想定する。今後3年間に、クラウドサービスを含めたデータセンターサービスを100社に販売したい考え。