アイ・ティ・アール(ITR)は2015年3月18日、国内の経費精算ソフトウェア市場に関する調査結果を発表した。この市場の動向として2012年度と2013年度の売上実績と2018年度までの売上予測などを示している。
ITRによると、2013年度の国内の経費精算ソフトウェア市場売上額は22億円に達しており、2012年度と比べて66.7%増加したという。2014年度も、対前年度比33.6%増と高い割合で推移すると見込んでいる。
経費精算ソフトで、グローバルで多くの導入実績があるコンカーの伸びが市場を牽引しているという。日本のベンダーも経費精算ソフトの機能強化や積極的なマーケティング施策を打ち出していることから、市場としての認知度が高まっていることも増加の要因とITRでは見ている。
ITRでは、2013年度から2018年度までの年間平均成長率(CAGR)を16.9%と予測する。ソフトウェアの種別として、SaaSのCAGRは19.4%、パッケージソフトのCAGRは12.1%で、SaaSの伸び率が高い。
併せてITRは、ERPソフトと連結会計ソフトの市場についても調査結果を発表した。ERP市場の売上額は、2013年度が対前年度比2.5%増、2014年度が対前年度比3.6増と低い伸びにとどまる。また、連結会計市場の売上額は、2013年度が対前年度比3.7%増だが、2014年度は対前年度比7.9%増と復調する見通しだ。
今回の発表内容はITRが発行した「ITR Market View:ERP市場2015」にその詳細が報告されている。