EMCジャパンは2015年4月21日、ビッグデータ分析を検討する企業を対象に、様々な製品や技術を必要に応じて調達し、コンサルティングサービスも付加してワンストップで提供する「フェデレーション ビジネス データレイク ソリューション」を発表した。
ビッグデータ分析に必要なシステム要素は多岐にわたる。サーバーやストレージなどのITインフラ、データを蓄積・処理するソフトウェア、分析用のツール、データを入手したり分析結果を生かすためのアプリケーションなどだ。そこに進化著しいオープンソース・ソフトウェア(OSS)が入ってくる。適切で効率的な処理基盤を構築し、分析で成果を挙げるのは決して容易とは言えない。
そんなニーズを捉えるべくEMCジャパンは4月21日、様々な製品や技術を必要に応じて調達し、コンサルティングサービスも付加してワンストップで提供する「フェデレーション ビジネス データレイク ソリューション」を発表した。主には、何からどう手をつけていいのか、どんな規模感(予算や人員)で取り組むか、予算化する前にPoC(概念実証)をしたいがどうすればいいか、といった課題を抱える企業を対象に、コンサルティングからビッグデータ分析のシステム構築・運用までを一貫して担う(図1)。初期のコンサルティング・フェーズの場合、3カ月程度、数百万円でサービスを提供するという。
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EMCジャパンは、これまでに100社近いユーザーにコンサルティングをしてきた。その中でビッグデータを活用しようと考えた企業や組織が直面する課題は、おおむね7つあることが明らかになった。分析スキルを持った人材がいない、データがない(整備されていない)、データはあってもテーマがない、何から手をつければ良いか分からない、といったことだ(図2)。いずれもあまりに基本的なことにも思えるが、「ビッグデータはおろか、データ分析以前の定型レポーティングに留まっている企業はまだ多い」(データマネジメントの専門コンサルタント)という言葉から考えれば、必ずしもそうとは言い切れない。
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「フェデレーション ビジネス データレイク ソリューション」は、そうした課題をユーザー企業個々の事情に合わせて解決を図ろうとするアプローチ。EMCの“祖業”でもあるストレージ、および米Cisco Systemsと協業するVCEのVblockなどEMCの製品を中心に据えながらも、ビッグデータ蓄積用のHadoop製品にはClouderaやHortonworks、分析用のDBやツールにTableau、SAS systemなど他社製品、あるいはビッグデータ処理のOSSであるSpring XDも必要に応じて提供する(図3)。ここまで導入すると投資額は巨額になるが、初期コンサルティングなら試してみる価値があるかもしれない。
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