NECは2015年11月2日、予測に基づいた判断や計画をソフトウェアで最適化するためのAI(Artificial Intelligence:人工知能)技術である「予測型意思決定最適化技術」を開発したと発表した。ビッグデータ分析の高度化を可能にする。
NECが開発した「予測型意思決定最適化技術」は、ビッグデータに混在する多数の規則性を発見する「異種混合学習技術」などを用いた予測結果に基づいて、戦略や計画の立案といった高度な判断をソフトウェアで可能にするもの。異種混合学習技術はNECが2012年に開発したもので、エネルギーや水、食料といった資源の需給予測や在庫需要予測などに使われている。
新技術の特徴は、予測誤差に対し、リスクが低く、かつ効果が高い計画を生成できること。予測の典型的な外れ方(予測誤差)のパターンを独自のアルゴリズムで分析し、その結果を数理最適化技術(最適化問題を解くための技術)と融合することで、「外れ方」を勘案しながら最適化を図る。
これにより、予測が外れても損失が発生するリスクが低く、安定して高い効果が出る計画を算出できるようになる。例えば、水の運用管理における試算では、最大で電力コストを20%削減し、かつ需要の過小評価による計画変更回数を10分の1に削減できたとしている。
独自の組み合せ最適化アルゴリズムによって、予測式の関係を考慮した大規模な組み合わせを効率的に探索し、高速で適格な戦略・計画を導出できる。例えば、小売店舗である商品と競合商品の価格と売上高の関係といった商品価格戦略に適用したところ、1秒未満で店舗の売上を約11%(試算値)増加できる価格戦略を算出できたという。最適化の精度(店舗の売上増加の試算値)も約20%向上したとする。
NECは今後、新技術を種々のソリューションに適用させ、2015年度中の実用化を目指す。
-
AI時代の“基幹インフラ”へ──NEC・NOT A HOTEL・DeNAが語るZoomを核にしたコミュニケーション変革とAI活用法
-
加速するZoomの進化、エージェント型AIでコミュニケーションの全領域を変革─「Zoom主催リアルイベント Zoomtopia On the Road Japan」レポート
-
14年ぶりに到来したチャンスをどう活かす?企業価値向上とセキュリティ強化・運用効率化をもたらす自社だけの“ドメイン”とは
-
-
-
-
生成AIからAgentic AIへ―HCLSoftware CRO Rajiv Shesh氏に聞く、企業価値創造の課題に応える「X-D-Oフレームワーク」
-
-
-
「プラグアンドゲイン・アプローチ」がプロセス変革のゲームチェンジャー。業務プロセスの持続的な改善を後押しする「SAP Signavio」
-
BPMとプロセスマイニングで継続的なプロセス改善を行う仕組みを構築、NTTデータ イントラマートがすすめる変革のアプローチ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-



