富士通エフ・アイ・ピー(富士通FIP)は2016年2月26日、小売業を対象に、顧客情報と商品購買情報を掛け合わせたID-POSデータを分析するクラウドサービス「FUJITSU リテイルソリューション ValueFront Analytics」の提供を開始した。ビッグデータの分析や顧客起点のマーケティングを支援する。
富士通エフ・アイ・ピー(富士通FIP)の「FUJITSU リテイルソリューション ValueFront Analytics」は、顧客動向分析やリピート分析など、小売業でのID-POS分析に有効な26種類の分析テンプレートを用意しており、初めてID-POS分析を行う利用者でもすぐに分析を開始できる。
分析結果は、グラフなどを用いて分かりやすい画面で表示できるほか、きめ細かいレポートとして出力できる。データを利用して、顧客の期待に沿った品揃えやプロモーション施策などに繋げることも可能だ。
分析には、BI(Business Intelligence)ツールである「MicroStrategy」を採用した。クラウドサービスとして提供され、データ容量の増加にともなうシステム増強作業や、日々のシステム運用による手間は不要になる。ビッグデータ基盤として利用可能な米Pivotal社製のHadoop製品を採用した大容量DWH(Data WareHouse)により、テラバイト級のデータも高速に集計・分析できる。
富士通FIPの「ValueFrontポイントサービス」が持つ顧客情報やポイント履歴と自動で連携させることもできる。同サービスは、ポイントカードを発行する企業に対して必要な機能をクラウド型で提供するものだ。
ValueFront Analyticsの価格は、顧客分析機能のみの場合、初期費用が100万円(税別、以下同様)から、月額費用が16万円から。顧客分析+ID-POS分析機能の場合は、それぞれ200万円から、51万円からになる。
富士通FIPは、5年間で20億円の販売を目標にする。小売業向け分析テンプレートから提供を開始し、今後、順次対象業種を拡大していく予定だとしている。