大日本印刷(DNP)と丸紅情報システムズ(MSYS)は2017年6月1日、IoT(Internet of Things)機器やモバイル端末にソフトをインストールすることで簡単にVPN(Virtual Private Network)を構築できるクラウドサービス「MSYS Multi-Peer VPNサービス」を共同で発表した。提供は2017年8月に開始する。
「MSYS Multi-Peer VPNサービス」は、MSYSが運用するデータセンターに設置した管理サーバーを使用して、情報漏えいを防止するVPN(Virtual Private Network)クラウドサービスである。管理サーバーの構築・運用の手間を省け、より手軽にVPNサービスを導入できるようになる。
ソフトウェアとして提供するため、VPN装置の購入や設定が不要で、容易にIoT(Internet of Things)機器に組み込める。通信の開始時にサーバーに接続して端末認証をしたあとに、端末やIoT機器間で複数同時にP2P(Peer to Peer)接続することも可能だ。
ID・パスワードでの認証に加え、電子証明書による独自の端末認証を行うため、なりすましによる不正アクセスなどを防止できる。仮想IPアドレスを使用するので、スマートフォンや自動車のような移動体で通信の基地局が切り替わった場合にもシームレスにVPN通信を行える。
グルーピング機能を備えており、管理者はMSYS Multi-Peer VPNサーバーにアクセスすることで、利用者や機器のグループ設定が可能だ。マルチキャリアに対応しているため、利用中のインターネット回線をそのまま使用できる。
MSYS Multi-Peer VPNサービスの価格は、1ID当たり月額1000円になる。MSYSとDNPは、2018年に1億円の売上を目標にする。