野村総合研究所(NRI)は2017年11月2日、地方公共団体が抱える課題と、それを解決するためのIT製品・サービスなどを有するベンチャー企業とをマッチングし、当該地域でそのIT製品・サービスの有効性を検証する実証実験プログラム「StartupXAct」を実施すると発表した。
米国サンフランシスコ市では、同市が抱える課題の解決に向けたアイデアをベンチャー企業から募集する取り組み「Startup in Residence(STiR)」を、2014年から開始している。市や市民が抱える課題の解決に資するのみならず、ベンチャー企業にビジネス機会を提供する取り組みともなっている。
NRIは、調査・コンサルティングやシステム開発の経験を通じて得た、地方公共団体に関する知見・ネットワークを活用し、この米国の取り組みを参考にした「StartupXAct」を実施する(本事業は、総務省情報流通行政局よりNRIが受託したものである)。
ベンチャー企業との直接的な関係だけでなく、ベンチャーキャピタルなどとのネットワークを持つNRIが、さまざまな地域課題に対して最も解決につながると判断したIT製品・サービスを持つベンチャー企業を選定し、マッチングを行う。
StartupXActは、ベンチャー企業を活用した街づくりの有効性の検証などを通じて、地域が抱えるさまざまな課題の解決や地域活性化・地方創生に寄与することを目的としている。2017年度は、北海道天塩町、京都府京丹後市、香川県高松市、熊本県熊本市の4つの地方公共団体がこのプログラムに参加する。