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ユーザーが開発した通信モジュールでさくらのIoTを利用可能に、プロトコル仕様を提供

2017年11月9日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

さくらインターネットは2017年11月9日、IoT(Internet of Things)に必要な通信モジュールとシステム基盤サービスを一体型で提供するIoTインフラ基盤サービス「sakura.io」において、ユーザー自身で通信モジュールを作成できるようにしたと発表した。通信モジュールの仕様を「プロトコルライセンス」として2017年11月から提供する。同ライセンスを採用した最初の製品は2018年初頭から出荷が始まる。

 さくらインターネットの「sakura.io」(α版、β版時代の名称は「さくらのIoT Platform」)は、IoTデバイスや関連サービスを開発しやすくする、IoTインフラ基盤サービスである。

 デバイスに組み込む通信モジュール、データを蓄積するクラウドサービス、モバイル回線を用いた閉域網接続サービス、データやデバイスにアクセスするためのWeb APIなど、IoTのデータ通信に必要な機能群をパッケージ化して提供する。

図1:sakura.ioの概要(出所:さくらインターネット)図1:sakura.ioの概要(出所:さくらインターネット)
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写真1:さくらの通信モジュールの外観写真1:さくらの通信モジュールの外観
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 標準では、デバイスに組み込む通信モジュールとして、「さくらの通信モジュール」を用意している。ところが、IoTデバイスのサイズやデザイン上の問題から、同モジュールを組み込めないユーザーがいた。こうした背景から、ユーザー自身でsakura.ioの通信機能をデバイスに実装できるように、通信機能をプロトコルライセンスとして提供する。

 プロトコルライセンスには、プロトコル仕様書、サンプルコード、サンプルハードウェア、SIMカードなどが含まれる。これを使うことにより、sakura.ioの仕様に沿った通信モジュールを、任意の形で開発し、製品に組み込めるようになる。

 プロトコルライセンス導入企業の第1号として、賃貸物件向けスマートロックを開発するtsumugの「T!NKシリーズ」に採用されたという。sakura.io対応のT!NKシリーズは、2018年初頭から出荷を開始する予定という。tsumugは、販売パートナーであるアパマンショップホールディングスとともに、賃貸退去物件に設置する。これにより、内見業務の効率化と入居者への各種サービス販売を推進する。2021年までに100万世帯への設置とサービス利用を計画している。

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