デルとEMCジャパンは2018年3月5日、データバックアップ用途に特化したNASストレージ装置「Dell EMC Data Domain」のエントリー機種「DD3300」を発表、同日提供を開始した。既存のエントリー機種「DD2200」の後継に当たる。価格(税別)は、120万円(最小4Tバイト構成)から。
Data Domainは、データバックアップ用途に特化したNAS(ファイル共有)ストレージである。ストレージ側での重複排除機能を備えるほか、専用のエージェント「DD Boost」を使うと、バックアップサーバー側に重複排除機能をオフロードできる。これにより、重複データをネットワークに転送せずに済む。
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Data Domainのラインアップは、エントリー向けから順に、DD3300、DD6000シリーズ(2機種)、DD9000シリーズ(2機種)である。今回発表したDD3300は、エントリー機種に相当し、中堅・中小企業や大企業の遠隔オフィスなどに適する。きょう体は2Uラックマウント大で、容量に応じて3モデル(4Tバイト、16Tバイト、32Tバイト)を用意した。後から容量を追加することもできる。
DD3300は、既存のエントリーモデルであるDD200の後継に相当する。DD2200と比べて、上位機種が備えていた各種機能を使えるようにした。さらに、性能を1.5倍に、拡張性を5.6倍に高めた。DD3300の最大スループットは7.0Tバイト/時間。論理容量は、200Tバイト~1.6ペタバイトである。
上位機種だけが使えていてエントリークラスのD2200では使えなかった機能で、今回D3300になってエントリークラスでも使えるようになった機能の1つが、データをクラウドストレージに保存する「Data Domain Cloud Tier」機能である。外部のゲートウエイを介することなく、データの保存先としてクラウドストレージを利用できる。
災害時にクラウドストレージにバックアップ済みのデータを使ってシステムを復旧する「Data Domain Cloud DR」機能もエントリークラスで利用できるようにした。オンプレミスのData Domainやバックアップソフトの「Dell EMC Avamar」環境からバックアップした仮想マシンのコピー先と有事の復旧先に、パブリッククラウドを利用できる。