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[新製品・サービス]

深層学習のFPGA評価キット、LeapMindがモデル作成サービスの契約者向けに提供

2018年6月28日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

LeapMindは2018年6月27日、ディープラーニング(深層学習)を活用した画像の判定モデルを機器に組み込む用途を想定したサービスで、判定モデルをオンラインで作成できるサービス「DeLTA-Lite(デルタライト)」を強化した。FPGAボードで構成した評価キット「DeLTA-Kit(デルタキット)」を新たに用意し、DeLTA-Liteの契約者に提供する。

 前提となるDeLTA-Liteは、ディープラーニングを活用した画像の判定モデルをオンラインで作成できるサービスである。正解ラベル付きの画像データをアップロードするだけで、数時間から1日で判定モデルを得られる。作成した判定モデルは、x86系CPUで動作する実行形式ファイルかFPGA用バイナリデータの形式でダウンロードできる。これを組み込み機器に組み込んで使う。

図1●DeLTA-Kit(デルタキット)の内容(出所:LeapMind)図1●DeLTA-Kit(デルタキット)の内容(出所:LeapMind)
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 LeapMindによれば、DeLTA-Liteを使うことにより、通常であれば3カ月以上かかるモデル作成時間を1日へと短縮し、通常であれば300万円以上かかるモデルの作成費用を10万円へと減らせるとしている。

 現在は画像を分類するモデルに限って作成できるが、近日中に、画像の分類だけでなく、物体の検出や、 セグメンテーション(領域の検出)の使い方もできるようにする。セグメンテーションの例として、食肉画像に含まれる脂肪や骨などの特定部位の領域を検出できる。さらに、将来的には画像データだけでなく、音声やテキストデータも扱えるようにする予定である。

 DeLTA-Liteの価格(税別)は、最小構成となる「Basic」プラン(1アカウントあたり最大10モデル、GPUは1カ月あたり72時間相当、データ量は1アカウントあたり最大500Gバイト)の場合、初期費用が100万円、運用費用が1アカウントあたり月額10万円。最大構成となる「Enterprise」プランはモデル数やリソースに制限はなく、価格は応相談となる。

 今回、DeLTA-Liteのサービス内容を強化し、DeLTA-Liteで作成した判定モデルをすぐに評価するためのハードウェアを含んだ評価キットとしてDeLTA-Kitを用意した。手のひらサイズのハードウェアであり、FPGAボードとUSBカメラなどで構成する。FPGAボードは、台湾Terasicの「DE10-Nano」を採用した。同ボードは、ARM Cortex-A9コアを組み合わせたIntel SoC FPGAを使っている。

 評価キットのDeLTA-Kitには、ソフトウェアのサンプルとして、「フルーツ分類モデル」と、フルーツ分類モデルを用いたアプリケーションを構築するためのC++言語で書いた「周辺プログラム」が含まれる。これを利用すれば、画像分類アプリケーションを素早く開発できるようになる。

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