ブリッジインターナショナルは2018年11月30日、アウトバウンド型の営業活動にIBM WatsonのAIを活用するシステム「SAIN」(Sales AI Navigator)を開発し、2018年10月から社内で稼働させたと発表した。2019年夏頃には外販する予定である。
今回ブリッジインターナショナルが開発し社内で稼働させたSAIN(画面1)は、営業担当者が顧客企業に電話やメールでコンタクトを取り、見込み客の発掘、絞り込み、案件契約といったアウトバウンド型の営業活動(インサイドセールス)を行うためのシステムである(関連記事:足を使った営業はもう古い?「インサイドセールス」)。
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これらの一連のプロセスを支援するため、モニタリング(会話内容の監視や顧客の声の分析)、ターゲティング(可能性の高い見込み客の選定)、コールナビ(顧客との会話の支援)の3つの機能を備えている。
モニタリングとターゲティングの2つの機能については、2018年5月からサービス化して外販している。今回、実際の顧客との会話を支援するコールナビ機能について初期開発を完了し、ブリッジインターナショナルのインサイドセールスのスキルアップを担う研修部門で利用を開始した。2019年夏頃にはコールナビをサービス化して外販する予定である。
コールナビの機能は大きく3つある。
- 顧客とインサイドセールス担当者との会話をWatsonの音声認識機能でテキスト化する機能
- 顧客の会話の意図をWatsonの自然言語分類機能でリアルタイムに26種に分類する機能(分類例として、経営課題、阻害要因、ニーズ、予算などがある)
- 分類結果を利用して、インサイドセールス担当者から顧客に行う会話内容の助言をリアルタイムにナビゲーションする機能
ブリッジインターナショナルでは、コールナビ機能機能の導入によって、生産性が向上したという。具体的には、対象となる会話を選出し、会話内容と指導ポイントを把握してフィードバックするまでの作業時間を、47%削減できたという。