インターネットイニシアティブ(IIJ)は2018年12月13日、データベースサーバーソフトをSaaS型クラウドサービスの形態で提供する「IIJマネージドデータベースサービス」のラインアップを拡充し、Microsoft SQL Server 2017を利用できるようにしたと発表した。同日付けで提供を開始した。
IIJマネージドデータベースサービスは、ユーザー企業が占有するサーバー環境でデータベースサーバーソフトを動作させ、これをSaaS型クラウドサービスの形態で月額制で提供するサービスである(図1)。ユーザーは、冗長構成やバックアップなどの運用管理に手を煩わせることなく、手軽にデータベースサーバーソフトを機能の制約なしに利用できる。
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データベースエンジンは、Oracle DatabaseまたはSQL Serverのいずれかを利用できる。Oracle Databaseは、ユーザー専有の物理サーバー上で提供する。SQL Serverは、ユーザー占有の仮想サーバー環境を含めた複数のバリエーションのサーバー環境で提供する(表1)。データベースの管理者権限を持つユーザーで利用できるので、オンプレミス環境でのユーザーのスキルをそのまま利用してデータベースの各種機能を利用できる。
データベース | CPU/メモリー | 冗長構成 | 価格(税別) |
---|---|---|---|
Microsoft SQL Server Web Edition | 2vcore/3GB~12vcore/24GBまでの4種類から選択 | シングル | 月額2万2500円から |
Microsoft SQL Server Standard Edition | 2core/6GB~16core/64GBまでの6種類から選択 | シングル | 月額7万2500円 |
ホットスタンバイ | 月額15万2300円から | ||
Microsoft SQL Server Enterprise Edition | 2core/6GB~16core/64GBまでの6種類から選択 | シングル | 月額18万8500円から |
ホットスタンバイ | 月額35万8200円から |
管理画面からオンラインでサーバーのスペックを選択すると、データベースサーバーソフトを自動でインストールする。専用のコントロールパネルから、データベースを監視したり、容量を問うことなくバックアップやリストアが行える。また、任意のタイミングでインスタンスの操作やパッチの適用が行える。スペックの品目によって、オンライン上でデータベースの冗長構成も構築できる。
別途、「IIJクラウドエクスチェンジサービス for Microsoft」や、「IIJクラウドエクスチェンジサービス for AWS」を利用することで、IIJのクラウドとAzure/AWSとを閉域網で接続できる。例えば、SQL Server 2017が備える「読み取りスケール可用性グループ」機能を利用すれば、マルチクラウドにまたがってデータベースを冗長化できる。クラウドにロックインされることなくデータベースを保護できる。
今回、SQL Server 2017を利用できるようにした。SQL Server 2008/2008 R2のサポート終了(2019年7月予定)に伴い、新バージョンへのクラウド移行を検討中のユーザーに適するとしている。