人や業務、組織を合理的にマネジメントする手法として、世の中にはさまざまなビジネスフレームワークが存在するが、「取っつきにくい」「使いこなせない」という問題に突き当たることがある。多くの場合、そのフレームワークの本質を外して使おうとしてしまっている。
情報システムの仕事をしていてよく聞く言葉にフレームワーク(Framework)がある。それは2つの分野で活用されることが多い。
1つは情報システムを開発する時にプログラミングの雛型や機能を集積してツール化し、開発効率を高めるための基盤や部品群だ。「Ruby on Rails」、Java開発の「Spring」やwebアプリケーション開発のための「楽々フレームワーク」など多種多様にある。
この種のフレームワークは広く普及し、生産性や品質を上げることに貢献しているし、大学の教育にも導入されている。安易な導入は本質の理解がないまま教育が進む危惧があるが、それはひとまずおいておく。
もう1つはビジネスの分野において、事業環境の分析やビジネスモデルやプロセス管理などを進める際に活用される手法や方法で、ここではビジネスフレームワークと呼ぶ。3C分析とかSWOT分析とかビジネスモデルキャンバスなどさまざまなものがある。だれでも知っているPDCAや5W1Hもビジネスフレームワークの1つである。以下ではこちら、つまり企業人ならだれでも直面するビジネスフレームワークについて考察したい。
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