西松建設(本社:東京都港区)は、会計システムの刷新に合わせて申請・承認システムを再構築した。ワークスアプリケーションズ(WAP)のワークフロー開発ツール「ArielAirOne Framework」を用いて、約400種類の稟議・伺書を1つの申請アプリケーションに集約したほか、承認通知を即時化して利便性を高めている。WAPが2025年12月3日に発表した。
西松建設は、ダム、トンネル、道路といった大規模な土木事業と、ビルやマンションなどの建築事業を営む大手総合建設会社である。1874(明治7)年創業の歴史を持ち、150年以上にわたり社会インフラの整備に携わっている。近年は海外事業にも注力し、再生可能エネルギー事業や環境課題解決にも取り組んでいる。
同社では、申請・承認事項の多さから、組織改変時のワークフロー変更に手間がかかったり、承認通知も1日1回に限られているなど、会計システムおよび承認・申請ワークフローの運用に課題を抱えていたという。そこで、会計システムを刷新すると共に、ワークフローを司るシステムの再構築を行った。
その再構築に、ワークスアプリケーションズ(WAP)のグループウェア「ArielAirOne Enterprise」のワークフロー開発ツール「ArielAirOne Framework」を活用している(図1、関連記事:グループウェア「ArielAirOne」、外部のチャット/Web会議/カレンダーとAPI連携)。
図1:「ArielAirOne Enterprise」の製品体系(出典:ワークスアプリケーションズ)拡大画像表示
新しい承認・申請ワークフローでは、約400種類の稟議・伺書を1つの申請アプリケーションに集約。部署コードも見直して組織改変時の保守を容易にした。承認通知を即時化したことで、社員は自身に届いた承認依頼に気づきやすくなった。申請者は最終承認後に通知を受けることで、結果を確認する手間がない。また、ほかにも、同ツールの新機能として「給与負担率登録」「設計依頼」「見積依頼」など構築・展開している。
現在、西松建設の国内外約2000人がArielAirOne Frameworkを利用している。申請データはWAPの会計システム「HUE」と連携しており、申請から会計処理までのプロセスがつながっている(関連記事:クラウドERP「HUE」に経理業務を省力化する生成AI機能、意思決定の候補提示などが可能に)。

































