ストレージベンダーのコアマイクロシステムズは2019年2月25日、大容量データを高速にアーカイブするソフトウェア「VSM(Versity Storage Manager)」を発表、同日販売を開始した。実環境下で最大12Gバイト/秒(1日当たり1PB〈ペタバイト〉)のデータをアーカイブできるとしている。開発会社は、米Versity Softwareで価格はオープンとなっている。
VSM(Versity Storage Manager)は、各種のアーカイブストレージに対してデータをアーカイブできるアーカイブ管理ソフトである。業務システムやバックアップソフトからは、POSIX準拠のファイルシステムとしてアクセスする。バックエンドでは、クラウドやオンプレミスのオブジェクトストレージに格納する(図1)。どんなストレージにデータを格納するかといったポリシーを設定できる。
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米Sun Microsystemsが開発したオープンソースのアーカイブ管理ソフト「Sun Storage Archive Manager」(SAM-QFS)をベースに開発した。SAM-QFSをLinuxに移植し、オブジェクトストレージを使えるようにするなど、機能を改善してきた。開発会社の米Versity Softwareは、HPCなどデータ容量が大きなシステムや膨大な数のファイルを扱うシステムのアーカイブを目的に事業を開始した。
高速にアーカイブできることをうたう。実環境下で最大12Gバイト/秒(1日当たり1ペタバイト)のデータをアーカイブできる、としている。ユースケースとして、サウジアラビアのアブドラ王立科学技術大学(KAUST)や、インドの地球科学省(MoES)など、1日あたりの書き込み量が500Tバイト~1ペタバイトにいたるような環境で実力を発揮するという。
利用料金は、アーカイブ容量に応じて、月額や年額で課金する。バックアップ対象のノード数やデータ領域の増加によっては課金額は変わらない。