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東京海上グループ、データサイエンティストを社内で育成するプログラムを開始

2019年2月25日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

東京海上ホールディングスは2019年2月25日、東京海上グループのデジタルトランスフォーメーション(DX)を担うデータサイエンティストの育成を目的に、東京海上グループ専用の育成プログラム「Data Science Hill Climb」を創設したと発表した。2018年度中にトライアル運用を完了し、2019年度から正式な育成プログラムとして運用を開始する。

 Data Science Hill Climbは、東京海上グループのデジタル変革を担うデータサイエンティストの育成プログラムである(写真1)。データサイエンティストに適した人材の発掘、育成、評価のための体系的スキームを提供する。AIの研究者である東京大学大学院工学系研究科の松尾豊特任准教授の監修の下で設計した。

写真1:イノベーションラボの風景(デジタル戦略室)(出典:東京海上ホールディングス)写真1:イノベーションラボの風景(デジタル戦略室)(出典:東京海上ホールディングス)
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 東京海上グループは、マシンラーニング(機械学習)を活用した保険引受の効率化や、事故を予防・軽減するサービスの開発などに取り組んでいる。これらを実現するには、保険業務を理解し、用途に合ったアルゴリズムを適用できるデータサイエンティストが必要になる。

 こうしたデータサイエンティスト人材を確保するため、外部人材の積極的な採用と並行して、社内人材を育成するためのプログラムとしてData Science Hill Climbを運用することにした。

 育成プログラムによって、確率統計や線形代数といった基礎数学から、マシンラーニングの学習モデルの理論的背景の理解、これらのプログラミングによる実装、さらに実ビジネス活用のための実践的演習までを一貫して習得できる。

 カリキュラムは、延べ200時間以上に及ぶ。データサイエンスを基礎から体系的に習得することをゴールとしている。カリキュラムの運営は、NABLAS、ALBERT、スキルアップAIの3社と協力して実施する。

 今後は、今回作成した育成プログラムを外部に提供していくことも検討している。また、今あるデータの既存業務への活用だけでなく、データから新たなビジネスを生むような取り組みも検討する。保険の引受だけでなく、事故の発生予防や、損害額を軽減するサービスの開発などにも活かしていく。

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東京海上ホールディングス / データサイエンティスト / デジタルトランスフォーメーション / IT人材

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