[インタビュー]
AI Readyな組織はアジャイルな試行錯誤の先に─グローバル調査が示す先行企業の特徴と実践のポイント
2026年1月30日(金)愛甲 峻(IT Leaders編集部)
AI技術の可能性に大きな期待が寄せられる一方で、投資から成果を得るには、人材/スキルの確保、ルールや体制の整備、基盤やツールなど、さまざまな準備が不可欠となる。米キンドリル(Kyndryl)のレポート「People Readiness Report 2025」は、こうした準備状況(Readiness)に焦点を当て、ビジネスとテクノロジーの両面から、日本およびグローバルの現状を分析している。本レポートの内容を踏まえ、日本の企業が直面している課題や解決に向けたアプローチについて、日本法人のキンドリル・ジャパンでCTOを務める河合琢磨氏に聞いた。
米キンドリル(Kyndryl)が2025年5月に発表した「People Readiness Report 2025」は、CEO、CFOといった経営幹部、CIO、CTOなどのテクノロジーリーダーを対象に、AI技術の急速な発展を受けた組織の対応状況や課題、先進企業の特徴や対策のあり方などを調査・分析している。
調査は2025年2月20日から3月21日にかけて実施され、1100名が回答。日本ならびに米、英、仏、独、インド、スペイン、ブラジルの8つの市場、製造や金融、通信、医療など25の業界を対象とした。
同調査のハイライトの1つは、95%の組織がAI活用をさまざまな分野で進めているのに対して、従業員がAI活用への備えができていないと回答したリーダーが71%に上ることだ(図1)。また、ビジネス成長のためにAIを活用できている組織はわずかであることも明らかになっている。レポートはこうした状況の背後に、ビジネス側とテクノロジー側の、AIに対する期待や認識の相違を指摘している。
従業員やテクノロジーの準備ができ、十分な対策の下で、AIからメリットを享受している「AIリーダー企業」は、全体の14%にとどまる。これらの企業はAI導入の障壁を乗り越えるうえで、以下の3点を行っているという。
- 組織変革の管理(チェンジマネジメント)
- AIに対する従業員の信頼の醸成
- 従業員のスキルギャップへの対処
日本法人のキンドリル・ジャパンは2025年10月に同調査の日本語版を発表しており、そこではグローバルの現状に加えて、日本の組織に焦点を絞り、AI活用の概況や、直面している課題を洞察している。同社 チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)の河合琢磨氏(写真1)に、他国との比較を通じた日本の状況や、取るべき打ち手について聞いた。
写真1:キンドリル・ジャパン CTOの河合琢磨氏●Next:グローバルと比較した日本の現状
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